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「あと少し」が何度も続く。「ゲームやめなさい」と言うたびに口論になる。電源を切ると泣く、怒る、隠れて続ける――そんな毎日に疲れていませんか。
ゲームやスマホを終えられない問題は、子どもの意志の弱さだけでは説明できません。区切りが見えない、終了を突然告げられる、終わった後の行動が決まっていない。この3つが重なると、切り替えは難しくなります。小学生は計画・抑制・切り替えに関わる実行機能が発達途中であり、本人の努力だけに任せず、環境と手順で支える必要があります[1]。
先に結論です。
- 始める前に、子ども本人が終わる時刻と区切りを宣言する「本人宣言」
- 終了5分前・1分前だけ、責めずに同じ言葉で予告する
- 終了後の置き場所と、最初の行動まで先に決める
本記事では、この3点を低学年・中学年・高学年の発達段階と、ゲーム・スマホの違いに合わせて実装します。
30秒判定|ゲームをやめない原因はどれ?
今の困り方に最も近いものを1つ選んでください。結果に合う本文または記事へ案内します。A-2講座は「親子の口論が中心」の結果にだけ表示されます。
小学生がゲーム・スマホをやめない4つの原因

1.終わりの区切りが見えない
「30分で終わり」だけでは、対戦中・動画の途中・セーブ前には止めにくいことがあります。時刻と一緒に「次のマッチには入らない」「この動画で終える」など、行動の区切りを決めます。
2.終了を突然告げられる
集中中に突然「終わり」と言われると、予定変更への反発が起きやすくなります。5分前と1分前の2回だけ、毎回同じ言葉で知らせます。
3.終わった後が空白になっている
電源を切った後に何をするか決まっていないと、ゲームや動画へ戻りやすくなります。手洗い、おやつ、入浴、宿題1問など、最初の一歩を具体化します。
4.親子の勝ち負けになっている
親が「今すぐ従わせる」、子どもが「少しでも延ばす」という対立になると、ルールの目的が消えます。親は監視役ではなく、合意した手順を淡々と支える役へ戻ります。
本記事が扱う範囲
中心は、日常生活の中で起きる「終了時刻のもめごと」です。昼夜逆転、不登校、食事を取らない、暴力、無断課金など生活への大きな影響がある場合は、記事111の依存予防・端末設定・相談目安へ進んでください。
ゲームとスマホ・動画では「終わり方」が違う
ゲームは対戦・セーブ・章の途中、スマホや動画は自動再生・通知・次々表示が主な停止要因です。同じ声かけだけで解決しようとせず、開始前の約束と終了操作を変えます。
※表は横にスクロールできます。
| 困り方 | ゲーム | スマホ・動画 |
|---|---|---|
| 終わりにくい理由 | 対戦・セーブ・章の途中 | 自動再生・通知・次々表示 |
| 開始前の約束 | 最終マッチ・セーブ地点 | 見る本数・確認する相手 |
| 終了直前 | 新しい試合へ入らない | 次の動画を開かない |
| 環境設定 | 本体・コントローラー保管 | 通知OFF・充電場所固定 |
| 終了後 | 手洗い・入浴・宿題1問 | 端末を裏返して定位置へ |
小学生が自分で終われる3ステップ

ステップ1|始める前に本人が宣言する
声かけ例
「今日は何時までにする? 最後はどこで区切る?」
「自分でタイマーをセットして、終わったら端末はどこへ置く?」
親が終了条件を読み上げるだけでなく、子どもが自分の言葉で決めます。本人が選択へ関わる考え方は、自己決定理論の「自律性を支える関わり」と共通します[3]。低学年は二択、高学年は本人案を出してもらいます。
また、始める前に「何時に、どこで終え、次に何をするか」を具体化する方法は、行動を実行しやすくする実行意図の考え方と共通します[2]。
ステップ2|5分前・1分前だけ予告する
※表は横にスクロールできます。
| タイミング | 声かけ例 | 避けること |
|---|---|---|
| 5分前 | 「あと5分。今の状況なら、どこで区切れそう?」 | 何度も後ろから急かす |
| 1分前 | 「あと1分。終わったら最初に何をする?」 | 過去の約束違反を持ち出す |
| 終了時 | 「時間だね。決めた置き場所へお願いします」 | 大声でカウントダウンする |
ステップ3|終えた行動を具体的に認める
声かけ例
「まだ続けたかったと思うけど、自分で止められたね」
「1分前の合図から、次のマッチに入らなかったね」
褒める対象は「いい子」ではなく、実際にできた行動です。失敗した日は人格を責めず、「どの工程で止まったか」を一緒に確認します。
親子で決めるゲーム・スマホの家族ルール
ルールは多いほど守りやすくなるわけではありません。最初は次の5項目に絞ります。
- 始める条件:宿題や支度との順番を決める
- 終わる時刻:平日と休日を分ける
- 終わる区切り:ゲーム・動画の種類ごとに決める
- 終了後の置き場所:リビングの充電場所などへ固定する
- 守れなかった翌日:その場で重罰を決めず、事前に決めた小さな調整だけ行う
ゲーム・動画別「区切り辞書」
※表は横にスクロールできます。
| 種類 | 始める前に決める区切り | 終了直前のルール |
|---|---|---|
| 対戦ゲーム | 何試合・何マッチまで | 残り時間で終わらない試合には入らない |
| RPG・物語型 | セーブ地点・章・クエスト単位 | 終了5分前から新しい章を始めない |
| 動画 | 何本・どの動画まで | 自動再生を切り、次の動画を開かない |
| スマホ・SNS | 確認する相手・時間帯 | 終了後は通知を切り、定位置へ置く |
コピペして使える家族ルール
わが家のゲーム・スマホルール
始める条件:________
終わる時刻:平日__時__分/休日__時__分
終わる区切り:________
終了後の置き場所:________
終了後に最初にすること:________
守れなかった日の調整:________
見直す日:__月__日
守れなかった日の話し合いは3問だけ
- どの場面まではできた?
- 止まりにくかった理由は何だった?
- 次回は時刻・区切り・予告のどれを変える?
「また破った」「何回言えば分かるの」と責めるより、失敗した工程を1つだけ直します。罰を積み上げず、次の実行条件を明確にしてください。
ゲームは何時間まで?生活が崩れない枠で決める
一律の時間より、睡眠、食事、宿題、翌朝の起床が守れているかを先に確認します。最初は「終了を練習できる短い枠」にし、1週間後に調整してください。具体的な時間制限や依存予防の詳細は記事111に分け、本記事では終了ルールの作り方に集中します。
※表は横にスクロールできます。
| 状態 | 調整 |
|---|---|
| 終了後も生活が整う | 現状を維持する |
| 毎回10分以上延びる | 1回の枠を短くする |
| 寝る時間が遅れる | 夜の開始時刻を前倒しする |
| 休日に長時間続く | 午前・午後へ分割する |
| 生活への影響が強い | 記事111の依存予防・相談目安を確認する |
学年別|ゲーム・スマホのルールを任せる範囲

※表は横にスクロールできます。
| 学年 | 親が担当 | 子どもが担当 | 声かけの形 |
|---|---|---|---|
| 低学年 小1〜小2 |
時間枠、タイマー、置き場所を準備 | 二択から終わり方を選ぶ | 「6時と6時半、どちらにする?」 |
| 中学年 小3〜小4 |
週予定とオンライン時間を確認 | 開始・終了を記録する | 「今の予定なら何時がよさそう?」 |
| 高学年 小5〜小6 |
睡眠・課金・安全の最低条件を示す | ルール案と修正案を出す | 「来週の案を自分で作ってみる?」 |
家庭での失敗から変えたこと
私は長女に「親として正しく育てなければ」と力み、本人の気持ちより正しさを優先して、かえって学ぶことを嫌いにさせた経験があります。それ以降、ほかのきょうだいと比べず、その子の言葉を聞き、できた行動を具体的に認める方向へ変えました。
慎重で自信が不足しがちだった長男には、否定よりも小さな進歩を言葉にすることを意識しました。頑固さのあった次女には、親の希望を押し付けず、本人の選択を尊重しました。ゲームのルールでも、親が勝つことではなく、子どもが自分で調整できるようになることをゴールにします。
※ゲーム終了に関する期間・改善率の記録はないため、数値的な効果は記載していません。上記は「押し付けから選択支援へ変えた」という家庭での経験です。
場面別|「やめられない」を減らす差分ルール
オンライン対戦
終了時刻ではなく「最終参加時刻」を決めます。本人が「あと1試合で抜ける」とフレンドへ伝えます。
YouTube・ショート動画
自動再生をOFFにし、見る本数を先に決めます。「この終了画面で閉じる」まで操作を具体化します。
きょうだいで端末共有
順番カードに使用者と終了時刻を書きます。前の子の延長分を、次の子から差し引かないようにします。
言葉だけで切り替えにくい
視覚タイマー、アラーム、終了後の行動カードを同じ順番で使います。身体接触は本人の同意がある場合だけにします。
Wi-Fi自動OFFで親が言い続けない仕組みを作る
夜間利用が続く場合は、対象端末だけに利用時間設定を行います。緊急連絡用端末は除外し、設定前に終了時刻を親子で合意してください。機種別設定、課金制限、依存の兆候、相談目安は、記事111「小学生のゲーム依存を防ぐ環境設計」で詳しく解説しています。
朝の支度まで乱れている場合
夜の終了時刻だけでなく、就寝・起床・朝の動線も一緒に見直します。朝の行動全体を整える具体策は、小学生の朝の支度が遅いときの改善手順で解説しています。
ゲーム以外の選択肢を増やす


体を動かす
縄跳び、散歩、キャッチボールなど、準備が少なく短時間で終えられる活動を選びます。
手を動かす
折り紙、ブロック、絵、料理の一工程など、完成が見える活動につなぎます。
家族と話す
今日の出来事、なぞなぞ、週末の予定など、正解を求めない会話の時間を作ります。
わが家で続けた「現実の楽しみ」
長男が6歳、次女が4歳頃から、週末は公園、釣り、海、川、湖、BBQなど、家族で自然の中へ出かけました。特別な教育をするというより、一緒に遊び、車中では会話やなぞなぞを楽しみました。
この経験から、ゲームを一方的に取り上げるより、親子で楽しめる選択肢を増やすことが大切だと感じています。毎週遠出する必要はありません。近所を10分歩く、夕食を一緒に作るなど、続けられる小ささから始めてください。
怒鳴らず伝えるための親の言葉
親が疲れていると、同じ注意を何度も繰り返し、最後に大声になりがちです。怒りを我慢し続けるのではなく、言う回数と文を固定します。
※表は横にスクロールできます。
| 避けたい言い方 | 置き換え例 |
|---|---|
| 「いい加減にしなさい!」 | 「約束は6時。今はどこまで進んだ?」 |
| 「また守れなかった」 | 「今日は、どの工程で止まりにくかった?」 |
| 「ゲームばかりで将来困るよ」 | 「睡眠を守りたいから、夜の終了時刻を一緒に決めたい」 |
| 「今すぐ消して!」 | 「次のマッチには入らず、今の区切りで終えよう」 |
親が限界のときの3手順
- その場で結論を出さず、10〜30秒離れる
- 冷蔵庫やスマホに保存した定型文だけ読む
- 落ち着いてから、翌日の調整を話す
安全上の問題がなければ、その場で勝敗を決める必要はありません。親が落ち着いた後に話した方が、ルールの修正につながります。
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判定で「親子の口論が中心」を選んだ方へ
本文の言い換えを試しても同じ衝突が続く場合は、親子の伝え方を体系的に学ぶ方法もあります。内容・料金・受講条件は公式ページで確認してください。
※受講による変化には個人差があります。家庭の状況に合うかを確認して判断してください。
今日から始める7日間プラン
※表は横にスクロールできます。
| 日 | やること | 確認すること |
|---|---|---|
| 1日目 | 普段の開始・終了時刻だけ記録 | 最ももめる時間帯 |
| 2日目 | 終了時刻と区切りを本人が宣言 | 時間とゲーム内容が合うか |
| 3日目 | 5分前・1分前の予告を固定 | 言い過ぎていないか |
| 4日目 | 端末の置き場所を固定 | 寝室へ持ち込んでいないか |
| 5日目 | 終了後の行動を1つ決める | すぐ始められる内容か |
| 6日目 | 守れなかった場面を3問で確認 | 人格批判になっていないか |
| 7日目 | 翌週のルールを1点だけ修正 | 親子双方が納得しているか |
保存用チェック
7日後の判断
- もめる回数が減った → 現在の方法を継続
- 終了条件だけ守れない → 家族ルールを再調整
- 親の言い方で毎回衝突する → 判定で「親子の口論」を選び、A-2を検討
- 生活への影響が続く → 記事111・相談目安
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7日間試しても、言い方をめぐる衝突が続く場合
ルールの内容より、伝える順番や言葉の選び方でぶつかっている可能性があります。親子の伝え方を体系的に学ぶ講座内容を確認し、必要性を判断してください。
※本記事は受講を強制するものではありません。無料情報だけで改善する家庭もあります。
家庭のルール作りだけで抱え込まない目安
スクリーン利用と心身の状態には関連が報告されていますが、因果関係や影響の大きさは個人差があります[4]。次の状態が続く場合は、「ゲーム時間を減らす」だけで解決しようとせず、学校、自治体の相談窓口、医療機関などへ相談してください。
- 昼夜逆転や欠席が続く
- 食事、入浴、排泄など基本的な生活を後回しにする
- 端末を止めると、自傷・他害・激しい暴力がある
- 無断課金や金銭トラブルを繰り返す
- ゲーム以外の活動や人間関係が大きく失われている
- 本人や家族が強い苦痛を感じている
生活への影響や依存が心配な場合
小学生のゲーム・スマホルールでよくある質問
休日は何時間までにすべきですか?
一律の正解より、睡眠、食事、運動、学習、家族時間が崩れていないかを確認します。長時間を一度に許可するより、午前・午後に分け、終了の練習ができる回数を増やす方法があります。
約束を破ったらゲーム禁止にしてよいですか?
長期禁止をその場で決めると、隠れて使う、嘘をつくなど別の問題につながることがあります。事前に合意した短い調整を淡々と行い、翌週にはやり直せる形にします。
友達とオンライン中で切れません。
終了時刻の直前に試合へ入らないルールを作り、「あと1試合で抜ける」と本人から伝えます。強制切断を前提にせず、最終参加時刻を設定してください。
親が何度も言わないと止まりません。
予告回数を増やすほど聞き流されやすくなります。5分前・1分前・終了時の3回に固定し、視覚タイマーと端末の置き場所を組み合わせます。
発達特性がある子にも同じ方法でよいですか?
予告、視覚化、手順の固定は役立つ場合がありますが、合う方法は個人差があります。強い困難がある場合は、学校や専門職と相談し、本人に合う支援へ調整してください。
スマホの連絡機能まで止めるのが心配です。
ゲーム機や娯楽用端末だけを対象にし、緊急連絡用端末は除外します。Wi-Fiを家全体で切るのではなく、端末別設定を検討してください。
参考資料
本文中の主張と対応する資料を、番号で直接参照しています。家庭での実践結果を保証するものではありません。
- Diamond, A. (2013). Executive functions. Annual Review of Psychology, 64, 135–168. DOI
- Gollwitzer, P. M. (1999). Implementation intentions. American Psychologist, 54(7), 493–503. DOI
- Deci, E. L., & Ryan, R. M. (1985). Intrinsic Motivation and Self-Determination in Human Behavior. DOI
- Nagata, J. M., et al. Screen media activity in youth: a critical review. PubMed Central
