中学準備はいつから?小5・小6が“通信教育向き”になる3条件

「そろそろ中学準備を考えたほうがいいのかな?」「塾ではなく通信教育でも大丈夫?」――小5・小6になると、 多くのご家庭が一度は悩むテーマです。
一般的には「小6の冬〜入学前」に中学準備講座で総復習+先取りをするのが“王道”と言われます。 ただ、実際には小5・小6のどこかのタイミングで通信教育がハマる家庭もあれば、 同じ時期に始めても挫折してしまうケースもあります。
この記事を読み終えるころには、 「我が家はいつから、どんな形で中学準備を始めるか」が具体的にイメージできるはずです。
1.「中学準備はいつから?」に先に答える【結論サマリ】
1-1.一般的な“王道”は「小6冬〜入学前」
多くの進研ゼミやスマイルゼミなどの大手は、 「小6の冬〜入学直前」を中学準備のメイン期間として位置づけています。
- 小学校内容の総復習(算数・国語を中心にニガテつぶし)
- 英語・数学の“中1の入口”に触れる先取り
- 中学生の定期テスト形式に慣れる演習
この時期に集中して取り組むと、「入学後すぐの最初の定期テストで大きくつまずきにくい」というメリットがあります。 「今からでも間に合うのか?」と不安な小6保護者にとっても、現実的で取り組みやすいタイミングです。
一方で、これはあくまで「一般論としての安全圏」です。小学校内容が十分に定着していない子や、生活リズムが乱れがちな子の場合、小6冬スタートだけでは“土台づくり”が駆け足になりやすいという弱点もあります。
1-2.それでも「小5後半〜小6前半」で始めるメリット
一方で、本当にラクなのは「小5後半〜小6前半」から少しずつ始めておく家庭です。
- 小学校内容の穴を、テストや模試を使いながら余裕をもって埋められる
- 「タブレット学習」「添削」の進め方に慣れておける(操作ミスや提出し忘れを小学生のうちに経験しておける)
- 生活リズム(就寝時間・スマホ時間)を整えながら、習慣としての学習を作れる
- 部活・塾・スマホなどで忙しくなる「中1の春以降」に備えて、“勉強の型”を先に持てる
小5・小6前半は、まだ心身ともに余裕があるタイミングです。 この時期に“軽めの通信教育”からスタートし、「毎日少しずつ」「自分で進める」経験を積んでおくと、 小6冬〜中1で一気に伸びやすくなります。
よくある「小1から始めるのがベスト」「思い立った瞬間がベスト」というメッセージも間違いではありませんが、中学準備(定期テスト・内申・部活との両立)という現実のスケジュールで見ると、小5後半〜小6前半は“効果と負担のバランス”が非常に良いゾーンです。
1-3.本記事の立場:小6冬でも“間に合う”、でも小5後半〜小6前半から整えておくとラク
まとめると、本記事のスタンスは次のとおりです。
- 「小6冬〜入学前」の中学準備講座だけでも“間に合う”(特に基礎ができている子)
- ただし、「通信教育を中学の武器にしたい」なら、小5後半〜小6前半で3条件を揃えておくと圧倒的にラク
ここでいう「3条件」とは、
- ① 小学校内容の穴が大きくない(計算・漢字・読解の土台)
- ② 通信教育を“自力で進める”最低限の自己管理力がある
- ③ 家庭の生活リズムが、おおまかに中学生活を意識した形に整っている
という3つです。
では、これらの条件が揃わないまま「始めるタイミングが遅れた」場合、実際には何が起きるのか。次に、学年別の“遅れたときのリアル”と、今からでも間に合うリカバリーモデルを具体的に見ていきます。
1-4.始めるのが遅れたときに「実際に起こりがち」なこと【学年別シナリオ】
1-4-1.小5でまだ何もしていない場合
小5の段階で通信教育も中学準備も特にしていない場合、すぐに困ることは少ないかもしれません。ですが、次のような“静かなリスク”が進行していることが多いです。
- 計算・文章題・漢字・文章読解などの「じわじわ広がる小さな抜け」がそのまま積み残される
- 高学年になるほど宿題が増え、「やれば伸びる単元」にまとまった時間を割りにくくなる
- テストや模試の結果を見ても、具体的な改善アクション(どの単元を何ページやるか)が見えづらい
つまり「困っていないうちに、静かに差が開いていく」のが小5終わりまでの特徴です。ここで“残り1年”を意識した中学準備の設計ができるかどうかで、後半のラクさが大きく変わります。
1-4-2.小6の冬から慌てて始めた場合
もっとも多いのが、「小6の冬にさすがに不安になって慌てて中学準備講座を申し込む」パターンです。この場合に起こりがちなのは、次のような状態です。
- 小学校内容の総復習と、中学内容の先取りがほぼ同時進行になり、どちらも浅くなりがち
- 「タブレットの操作」「添削の出し方」「提出締切」など、システムに慣れるだけで最初の1〜2か月を消費してしまう
- 中学入学後の部活・塾・スマホルールの調整まで手が回らず、「時間がない中で新しいことだらけ」になりやすい
結果として、「講座は取ったのに、本当に定着したのは一部だけ」「テキストがほぼ手つかずのまま中学入学」というケースも珍しくありません。
1-4-3.中1になってからようやく始めた場合
中1の1学期〜夏ごろになってから通信教育を始めるご家庭も多いです。この場合のいちばんの課題は、
- 部活・学校行事・塾・友だち付き合い・スマホなどで「可処分時間」が一気に減っている
- 定期テストの結果が出たあとに慌てて申し込むため、「テスト対策+小学校の穴埋め」を同時にやる必要が出てくる
- 「今までの勉強スタイル」を変える必要があり、子ども自身の抵抗感が大きくなりやすい
つまり、「時間」「気力」「学力」の3つを同時に立て直す必要が出てくるのが中1スタートです。ここまで持ち越さず、小5後半〜小6前半で“通信教育に慣れておく”意味はここにあります。
1-5.今からでも間に合う?学年別リカバリーモデル【ミニ表】
「うちはもう手遅れかも…」と感じている保護者の方に向けて、学年別に“現実的なリカバリーのイメージ”をまとめました。
| スタート学年・時期 | 準備に使える期間 | 優先するテーマ | ゴールイメージ |
|---|---|---|---|
| 小5後半スタート (残り約1年〜1年半) |
小5冬〜小6夏ごろ 約12〜18か月 |
小6冬までに: 「小学校内容の8〜9割は自力で解ける」「毎日15〜30分の学習ルーティンがほぼ定着」 |
|
| 小6前半スタート (残り約半年〜1年) |
小6春〜冬 約6〜10か月 |
|
入学までに: 「中1の教科書を見ても極端に困らない」「部活+30分学習が想像できる」 |
| 小6冬スタート (残り約3〜4か月) |
小6冬〜春休み 約3〜4か月 |
入学までに: 「最初の定期テストで“いきなり大きく崩れない”ラインまで持ち上げる」 |
|
| 中1スタート (1学期・夏以降) |
中1の1学期〜冬 約6〜9か月 |
|
中1のうちに: 「テストごとに少しずつ得点を戻す」「毎回のテストで“1科目だけでも成功体験”を作る」 |
どのスタート地点からでも、「全部を一気に完璧にしようとしない」ことがポイントです。学年と残り期間に応じて、“削ること”と“あえてやらないこと”を決めることで、現実的なプランに落とし込めます。
1-6.無料体験・お試し教材は「学年×目的」でタイミングを決める
競合サイトではよく「思い立ったときが無料体験のタイミング」と書かれていますが、中学準備の文脈では、もう少し戦略的に考えたほうが得です。
- 小5後半〜小6前半:2〜3社を「比較目的」でお試しする時期。紙教材・タブレット・オンライン塾など、子どもに合うスタイル探しを優先。
- 小6秋〜冬:すでに1社を利用している場合は、「乗り換え」よりも今のサービスをやり切ることを優先。体験は“中1以降の選択肢”の下見程度に。
- 中1の1学期〜夏:定期テストの結果を見て、弱い教科を補強できるタイプ(映像授業・個別指導型など)をピンポイントで体験。
特に小5後半〜小6前半は「試し放題」ではなく「2社までに絞る」ことをおすすめします。あまり多くのサービスを同時に体験すると、
- ログイン・教材・アプリが増えすぎて子どもが混乱する
- 親が「どれが合っているのか」判断しきれず、決めきれないまま時間だけが過ぎる
本記事ではこのあと、小5後半・小6前半・小6冬・中1それぞれのスタートラインごとに、「どのタイプの通信教育をどう選ぶか」「無料体験をどう使うか」を具体的なプランとして整理していきます。
2.そもそも「中学準備」とは何か?を整理
2-1.中学準備=「中学内容の先取り」ではない
「中学準備」と聞くと、「中学の教科書を先取りしてどんどん進むこと」をイメージしがちです。 しかし、多くの教育専門家は、先取り一辺倒には慎重です。
なぜなら、小学校内容の理解があいまいなまま先取りを進めると、中1以降で必ずつまずくからです。 特に算数(→数学)・国語(→長文読解)・英語(→文法・教科書読解)は、小学校の土台がそのまま効いてきます。
2-2.本来の「中学準備」は“土台づくり”+“考え方の橋渡し”
本来の中学準備は、次の3つを指します。
- 小学校内容の総復習とニガテつぶし
- 中学で必要な思考の型への橋渡し(「なぜ?」を説明する力・筋道立てて考える力)
- 中学生の学習スタイル(定期テスト・ワーク・ノートづくり)への慣らし
通信教育は、この3つを家庭内で無理なく積み上げるツールとして、とても相性が良いと言えます。
2-3.生活・メンタル・デジタル面の準備もセットで考える
中学準備は、勉強だけでは完結しません。
- 睡眠・起床時間、スマホ・ゲームの使い方といった生活リズム
- 部活・習い事・塾などとの時間配分
- 「自分で予定を立てる」「困ったときに相談する」といったメンタル面・自己管理力
通信教育を中学準備の軸にするなら、この生活・メンタル・デジタルもセットで整えるイメージを持つと、後々ラクになります。
3.データで見る「小学校→中学校」で何が変わるか
3-1.教科内容・難易度の変化
小学校と中学校では、扱う内容や求められるレベルが大きく変わります。
- 算数→数学:計算中心から、「式やグラフで考え方を表現し、説明する」力が必要に
- 国語:文章量が増え、「自分の考えを書く」記述問題が増加
- 英語:小学校での外国語活動をふまえ、いきなり「英語で書く・読む」段階へ
「小学生のときは何となくできていた」子でも、中1で突然つまずくことが珍しくありません。 そのギャップを減らすために、中学準備があると考えるとイメージしやすくなります。
3-2.評価方法・テストの変化
もう一つ大きいのが、評価方法の変化です。
特に中1の1学期〜2学期は、「勉強の型」が固まる時期です。 最初の定期テストで大きくつまずくと、自信を失って勉強嫌いになることもあります。
3-3.通信教育がサポートしやすいポイント
通信教育は、こうしたギャップを埋めるのが得意です。
- ニガテ単元だけをさかのぼって復習できる
- 自分のペースで教科書内容の先取りができる
- 定期テスト形式の問題で出題傾向に慣れることができる
だからこそ、中学準備として通信教育を選ぶご家庭が増えています。 ただし、すべての子が通信教育に向いているわけではない、という点に注意が必要です。
4.小5・小6が“通信教育向き”になる3条件

ここからは、本記事のメインテーマである「小5・小6が通信教育向きになる3条件」を見ていきます。 この3つがそろってくると、中学準備として通信教育が“武器”になりやすいです。
4-1.条件①:毎日でなくても「決まった時間帯」に座れる
通信教育の大前提は、自宅で自分から座る時間が持てるかどうかです。 毎日である必要はありませんが、 「週3〜4回・15〜30分」程度の学習タイムが確保できるかが一つの目安です。
例えば次のようなリズムです。
- 平日:夕食前の20分を「タブレットタイム」にする
- 土日:午前中に30分だけ通信教育をやってから遊びに行く
この「時間帯の固定」ができていると、 中学生になってからも「自分の勉強時間」を確保する感覚につながります。
4-1-1.条件①が整ってきているかのチェックリスト(5項目)
- 平日のうち2日以上は「だいたい同じ時間」に机に向かっている
- 「今日は何時にやる?」と聞くと、子どもが自分で時間帯を答えられる
- テレビ・ゲーム・スマホを一時的にオフにする流れが家族の中で決まっている
- 15〜30分のあいだ、席を立たずに1つの課題に向き合える日が増えてきた
- 予定が崩れた日は、親子で「じゃあ今日はここだけに絞ろう」と短縮版が作れている
4-1-2.こんなサインがあると要注意(NGサイン)
- 学習時間が日によってバラバラで、「今日はいつやる?」から毎回交渉になる
- 「今はムリ」「あとで」が口ぐせで、結局その日が終わってしまうことが多い
- ゲームや動画を切り上げるときに、ほぼ毎回ケンカになってしまう
- 15分続ける前に席を立つ・うろうろすることが習慣化している
- 週末に「まとめてやればいい」と考えがちで、平日の学習ゼロが続いている
4-1-3.条件①がないまま中学に入ると…?
- 部活や塾が始まったとき、「勉強時間をどこに入れるか」自分で組み立てられない
- テスト前も「時間がないから無理」と感じやすく、勉強を始める前に心が折れやすい
- 通信教育を取っても、アプリを開くまでにエネルギーを使い果たすため続きにくい
逆に言えば、「毎日は無理でも週3〜4回・決まった時間帯に座れる」状態を小5〜小6で作っておくと、中学に入ってからの時間設計力が一気にラクになります。
4-2.条件②:親が“丸つけ係”ではなく“コーチ役”に回れる
通信教育が続かない大きな理由の一つが、親の負担が大きくなりすぎることです。 毎回の丸つけ・解説・進度管理をすべて親が背負ってしまうと、 「忙しくて見られないから、今日はナシでいいか…」となりがちです。
通信教育を中学準備にうまく活かす家庭は、次のように役割を分けています。
- 丸つけ・解説の多くはタブレットや添削サービスに任せる
- 親は「目標の共有」「声かけ」「1週間の振り返り」に集中する
- 「今日はどこにチェックを入れる?」「どこがよくできた?」を一緒に確認する
親が「監督」ではなく「コーチ」として関わるイメージを持てると、通信教育は続けやすくなります。
4-2-1.条件②が整ってきているかのチェックリスト(5項目)
- 丸つけや採点の7〜8割以上はタブレット・採点機能に任せられている
- 親がやっているのは主に、週1回の「ふり返り」と声かけになっている
- 間違いの解説は、まず子どもに解説画面や動画を見せてから必要に応じて補足している
- 「やった?」「やりなさい!」ではなく、「今週どこまでやる?」と相談する会話が増えてきた
- 親自身が「全部見なきゃ」のプレッシャーから、少しずつ解放されてきた実感がある
4-2-2.こんな関わり方は要注意(NGサイン)
- 親が1問ずつ採点・解説していて、子どもの取り組み量が親の忙しさ次第で変わる
- 間違いがあると、つい「なんでここもできてないの?」と感情的なやりとりになりがち
- 「全部やった?」「本当に?」と監視モードの声かけが中心になっている
- 親が疲れている日は、通信教育自体がストップしてしまう
- 子どもが「どうせ全部チェックされる」と感じて、丸つけも提出も親任せになっている
4-2-3.条件②がないまま中学に入ると…?
- 親が見てあげられない日は、勉強もストップしがちで、学習リズムが乱れる
- 中学生になっても「親が全部管理してくれる前提」になり、自主的なテスト対策が育ちにくい
- 通信教育・塾・学校の宿題が増えると、親の管理が物理的に追いつかなくなる
小5・小6のうちに、親が「全部をチェックする人」から「一緒に作戦を考えるコーチ」にシフトできるかどうかが、中学以降の自己管理力を左右します。
4-3.条件③:子どもの中に“小さな自主性の芽”がある
通信教育は、基本的に「自分で進める」ことを前提に作られた教材です。 完全に受け身だと、「やらされ感」が強くなり、途中で止まりやすくなります。
以下のような様子が見られる場合は、通信教育に向き始めているサインと言えます。
- 「ここまでやったらゲームしていい?」と自分で区切りを決めようとする
- 間違いがあったときに、自分から解説を読もうとする
- 「今日はちょっとだけ多めに進めておきたい」と考えることがある
完璧な自主性は必要ありません。 「少し背中を押せば動ける」程度の自主性があれば、通信教育を足場に育てていくことができます。
4-3-1.条件③が整ってきているかのチェックリスト(5項目)
- 親が声をかける前に、自分からタブレットや教材を出す日が時々ある
- 「ここだけは自分でやってみる」と、親の手助けを一時的に断る場面がある
- 解き直しが必要なとき、「どこをやり直す?」と聞くと、自分で範囲を指定できる
- ごほうびがなくても、「今日はここまでやる」と自分でノルマを決めたことがある
- うまくできたときに、「ここは前より速くできた」など、自分で成長ポイントを言葉にできる
4-3-2.こんなサインが続くと要注意(NGサイン)
- 「やれと言われたことだけ」「最低限だけ」こなす状態がずっと続いている
- 間違えた問題はすべて親が説明してくれる前提で、自分から解説を開かない
- 「なんで勉強しないとダメなの?」という目的への納得がないまま動いている
- ごほうびがないと、一切取り組もうとしない
- テスト結果を見ても、「別にいいや」「どうせ無理だし」とあきらめの反応が返ってくることが多い
4-3-3.条件③がないまま中学に入ると…?
- 塾・通信教育・学校の宿題すべてが「やらされタスク」になり、負担感が大きい
- 失敗したときに「どうしたら次は変えられるか」を考える自己調整力が育ちにくい
- 内申や定期テストの結果に対して、自分ごととして向き合いにくくなる
小5〜小6のうちに、ほんの少しでも「自分で決める」「自分で選ぶ」経験を増やしておくことが、中学での勉強の主体性につながります。
4-4.【脳科学・心理学Tips】習慣は“ハードルの低さ”と「自分で決めた感」で決まる
脳科学の研究では、新しい行動はハードルが低いほど続きやすいことが分かっています。 中学準備も同じで、最初から完璧を目指さず、 「1日10分」「今日はこの1ページだけ」と小さく始めるほど継続しやすくなります。
- 条件①(時間帯の固定)は「毎日1時間」よりも、「週3回10分」から始めたほうが脳の負担が小さい
- 条件②(親はコーチ役)では、「全部チェック」より「1週間でここだけ見せてね」とポイントを絞るほうが親子ともに続けやすい
- 条件③(自主性の芽)は、「全部自分で決めて」ではなく、「この2つのうち好きなほうを選んで」で十分
心理学では、やる気を支える要素として「自律性」「有能感」「関係性」という3つが重要だとされます。
- 自律性:「いつやるか」「どれをやるか」を子どもに少しでも選ばせる
- 有能感:「ここは前より速くなったね」など、できた部分を具体的にほめる
- 関係性:できたページを見ながら、一緒に喜ぶ時間をつくる
3条件を整えるときも、この3つを意識して声かけをすると、「やらされる通信教育」から「自分の力を伸ばすツール」に変わっていきます。
心理学でいう「If-Then(もし〜なら→〜する)」という実行計画も有効です。
- もし19:30になったら → タブレットで算数を10分だけ開く(条件①の定着)
- もし今日のページが終わったら → 親に「ここ見て」と声をかける(条件②のコーチ型関わり)
- もし1問間違えたら → まず自分で解説を読む(条件③の自主性の芽)
このような「条件+行動」をセットにしておくと、 子どもの脳は「考える前に動ける」ルートを作りやすくなります。
4-5.3条件がまだそろっていない場合は?「塾より家庭学習+スポット教材」が合うケース
ここまで読んで、「うちは3条件、どれもまだ怪しいかも…」と感じたご家庭もあるかもしれません。 その場合、いきなり毎週通う塾に入れるよりも、「家庭学習+スポット教材」から整えるほうがラクなケースも多いです。
4-5-1.まずは家庭学習を整えたほうがよいケース
- 生活リズムが乱れがちで、そもそも決まった時間に家にいない/座れない
- 親の仕事が不規則で、塾の送迎や宿題チェックが現実的に難しい
- 子どもが「勉強=マイナスイメージ」で、集団の中にいきなり入れると反発が強そう
- まずは計算・漢字・語彙など基礎の抜けを、小さくコツコツ埋めていきたい
4-5-2.そんなときの現実的なステップ
- ステップ1:週2〜3回・10分からの「時間帯固定」を目標に、家庭学習の場所と時間を決める(条件①の準備)
- ステップ2:親は丸つけより声かけ・ふり返りにシフトし、家庭内で「コーチ役」の練習をする(条件②の準備)
- ステップ3:市販ドリルや無料プリントなど、終わりが見えやすい教材で「やり切った体験」を増やす(条件③の準備)
- ステップ4:テストや模試の前後だけ、短期講座・単発オンライン授業などを活用して「スポットでプロの力」を借りる
このように、3条件そのものを整えるプロセスも中学準備の一部です。すべてがそろっていなくても、今どこまでできているかをチェックしながら、一段ずつ段階を上げていくイメージで進めていきましょう。
5.【5分診断】うちの子は今「通信教育向き」?チェックリスト
5-1.チェック項目(10〜12項目)
以下の項目について、「あてはまる」「まああてはまる」にチェックを入れて数えてみてください。
- □ 学校の宿題は、ほぼ毎回期限内に出せている
- □ タイマーを使えば、10〜15分程度は集中して座っていられる
- □ 間違えた問題を見て、「どこでミスしたか」を一緒に確認できる
- □ 新しい教材に対して、「ちょっとやってみようかな」という前向きさが少しはある
- □ 学校のテストでそこまで悪くない教科が1つ以上ある
- □ タブレット・パソコンなどの操作に抵抗がない
- □ 「今日はここまでやる?」と聞くと、自分なりに量を決めようとすることがある
- □ 「自分でできた」経験をほめると、嬉しそうな表情を見せる
- □ 生活リズム(就寝・起床)は、おおむね一定である
- □ 親が隣に座らなくても、スタートだけは自分で切れることがある
5-2.判定とアドバイス
チェックの数によって、次のように考えてみてください。
- 8個以上:今が「通信教育を始めどき」のゾーン。小5後半〜小6前半なら、中学準備としてもベストタイミングです。
- 5〜7個:条件は半分ほどそろっています。学習時間帯の固定や、親のコーチ役へのシフトを意識しながら始めればOK。
- 4個以下:いきなり通信教育に頼るよりも、まずは生活リズム・学習習慣・親子のコミュニケーションから整えるのがおすすめです。
大切なのは、「今はまだ早いからダメ」ではなく、「今は土台づくりの時期なんだ」と捉えることです。 通信教育は、土台ができたあとに一気に伸ばすブースターとして使うイメージを持てると◎です。
6.学年別ロードマップ:小5〜小6で「いつから・何をするか」
6-1.小5前半(〜夏):学習習慣づくりのゴールデンタイム
小5前半は、必ずしも「中学準備」を意識しすぎなくて構いません。 むしろ、次のような学習習慣の土台づくりができていれば十分です。
- 毎日または隔日で10〜20分の家庭学習(ドリル・読書など)
- 宿題をギリギリでなく、余裕をもって終わらせる感覚
- 寝る時間と起きる時間をある程度一定に保つ
この段階で、紙のドリルや無料プリントなどで「短時間の勉強に慣れている」なら、 小5後半から通信教育を試してみる準備ができています。
6-1-1.小5前半の「週あたり学習時間」の目安
まずは「長くやる」より「毎週のリズムを作る」ことが目的です。
| 曜日 | 時間の目安 | おすすめ内容 |
|---|---|---|
| 平日 3日 | 各日10〜15分 | 計算ドリル・漢字・音読・短い読解 |
| 平日 残り2日 | 宿題のみでもOK | 宿題を余裕を持って終える練習 |
| 土日 どちらか1日 | 15〜20分 | 読書・自由研究・好きな教科のドリル |
合計すると、週合計で60〜90分程度。このくらいの負荷でも、「勉強するのが当たり前」という生活リズムを作るには十分です。
6-1-2.通信教育を見据えた「ミニ時間割」例(紙ドリル中心)
小5前半のうちは、まだ通信教育を本格導入しなくてもかまいませんが、のちに通信教育に置き換えやすい形でミニ時間割を作っておくとスムーズです。
- 月・水:算数ドリル10分(計算・文章題)
- 火:国語ドリル10分(漢字・短い文章)
- 金:音読+読書10分
- 土日どちらか:理科・社会のマンガや児童書を読む
この「算数・国語の短時間ルーティン」ができていると、小5後半から通信教育に切り替えても違和感なく馴染みやすいです。
6-2.小5後半(夏〜冬):中学準備を意識し始めるステージ
小5後半は、いよいよ中学を意識し始める時期です。 この時期にできることは次のとおりです。
- 算数・国語の4年生までの内容をざっと振り返る
- 今の学年(小5)の単元テストや通知表を見て、ニガテ分野をチェックする
- 通信教育のお試し教材や体験版で「自宅学習+タブレット」の感覚をつかむ
ここで「通信教育向きの3条件」がある程度そろってきているなら、 本格的に中学準備を意識した通信教育スタートに踏み出せます。

6-2-1.小5後半「週あたり学習時間」と科目バランスの目安
小5後半では、「中学につながる3教科(算・国・英)の土台」を少し意識し始めます。
| 教科 | 平日 | 休日 | 主なねらい |
|---|---|---|---|
| 算数 | 10〜15分×週3日 | 20分×週1日 | 計算の正確さ/文章題の読み取り |
| 国語 | 10分×週2日 | 読書20分 | 語彙・漢字・要約の力 |
| 英語(導入) | 5〜10分×週2日 | 歌・動画・アプリで楽しく触れる | アルファベット・単語の音に慣れる |
合計すると、平日30〜40分/休日30〜40分程度。ここまでこれれば、通信教育の「1日15〜20分」のペースにも十分対応できる状態です。
6-2-2.通信教育でやる科目/紙ドリルで補う科目のサンプル時間割
「全部を通信教育でやる」のではなく、役割分担をはっきりさせると続けやすくなります。
- 通信教育で:算数(映像解説・自動採点があると便利)、英語(音声付きで発音に慣れる)
- 紙ドリルで:漢字・語彙・計算の反復練習
- 家庭学習で:読書・ニュース記事の音読・日記
例として、平日3日のミニ時間割は次のようなイメージです。
- 月:通信教育・算数15分+紙の計算ドリル5分
- 水:通信教育・英語15分+音読5分
- 金:通信教育・算数15分+漢字ドリル5分
このように分けると、「理解は通信教育」「反復は紙ドリル」という役割がわかりやすくなり、親子双方の負担も整理できます。
6-2-3.小5のうちに終わらせたい“さかのぼり単元”チェック表
小5後半では、「わからないまま放置すると中学で響く単元」を早めに洗い出しておくのがポイントです。
| 教科 | さかのぼり単元 | チェックの目安 |
|---|---|---|
| 算数 |
|
|
| 国語 |
|
|
| 英語(学校での扱いによる) |
|
|
この表を使って「できているところ」と「戻ったほうがいいところ」を親子で確認しておくと、 小6前半の総復習がぐっとやりやすくなります。
6-3.小6前半(春〜夏):総復習とニガテつぶしの期間
小6前半は、小学校の総復習とニガテつぶしにとても向いている時期です。
- 算数の文章題・割合・図形など、つまずきやすい単元を重点的に復習
- 国語の説明文・物語文の読解を、少し長めの文章で練習
- 英語はアルファベット・簡単な日常表現・自己紹介をスムーズにできるように
通信教育を使うなら、この時期は「量より質」を意識して、 「ニガテ単元を1つずつつぶす」ことに集中すると効果的です。
6-3-1.小6前半「総復習+ニガテつぶし」1週間モデル
小6前半では、週ごとに「テーマ」を決めると進捗が見えやすくなります。
- 月:算数・割合(通信教育の解説+演習)
- 火:国語・説明文の読解
- 水:算数・文章題(前日の復習+応用)
- 木:英語・自己紹介フレーズの練習
- 金:今週の間違い直し・ミニテスト
- 土日どちらか:理科・社会のまとめ(資料読み・図表の読み取り)
1週間で「1教科1テーマ」を決めて繰り返すことで、「どこをやったか」がはっきり残るロードマップになります。
6-4.小6後半(秋〜冬〜入学前):中学準備講座をどう活かすか
小6後半になると、多くのサービスが「中学準備講座」を用意します。 ここでのポイントは、「総復習+先取り」をどうバランスよく取り入れるかです。
- これまでの総復習で穴が残っている単元を優先してやり切る
- 英語・数学は、「中1最初の範囲」を軽く触れておき、“見たことがある状態”にしておく
- 中学生の定期テストの形式に慣れる(時間制限をつけて解いてみる)
「今から始めても間に合うの?」と不安な場合でも、小6冬〜入学前の3〜4か月で、 基礎の総ざらいと中学の入口に触れておくだけで、スタートのしやすさは大きく変わります。
6-4-1.入学まで8か月逆算チャート(12〜3月/春休み/4月以降)
中学入学を「ゴールではなくスタート」と考えると、次のような時間軸で逆算すると分かりやすくなります。
| 時期 | ねらい | 具体的にやること |
|---|---|---|
| 小6・12〜1月 (入学まで約3〜4か月) |
小学校内容の総仕上げ |
|
| 小6・2〜3月 (卒業前〜学年末) |
中1内容の入口に慣れる |
|
| 春休み (入学直前) |
「中学生の1日」をシミュレーション |
|
| 中1・4月以降 | 「部活×勉強×生活」のリズムづくり |
|

6-4-2.「中学準備講座を使う場合」のロードマップ
進研ゼミ・Z会などの中学準備講座を利用する場合は、次のような流れをイメージすると使いこなしやすくなります。
- ステップ1:小6前半までに「さかのぼり単元」チェックを済ませ、どこまで戻るかの上限を決める
- ステップ2:小6後半〜冬にかけて、中学準備講座で数学・英語の入口+定期テスト形式を中心に取り組む
- ステップ3:わからない単元が出てきたら、小学校内容の復習に一時的に戻る「Uターン学習」を許可しておく
- ステップ4:春休みに、中1の教科書を使って「この範囲はもうやってあるね」と確認し、自信の材料にする
ポイントは、「全部を完璧に終わらせること」よりも「中1のスタートでパニックにならないこと」にゴールを置くことです。
6-4-3.「中学準備講座を使わない場合」のロードマップ
既に別の通信教育を使っている場合や、中学準備講座までは手を広げたくないご家庭は、次のような形で十分中学準備ができます。
- ① 現在の通信教育+学校ワークで総復習:小6前半〜秋のあいだに、算数・国語・英語の「小学校範囲」をやり切るイメージで進める
- ② 中学の教科書を「見るだけ先取り」:親子で一緒に、数学・英語の教科書をパラパラめくり、単語や問題の雰囲気に慣れておく
- ③ 短時間の動画授業をスポット利用:無料動画や単発講座で、中1の最初の単元だけ解説を見ておく
- ④ 春休みに「定期テストもどき」:今あるドリルやテストを組み合わせて、30〜40分のミニテストを親が作ってあげる
中学準備講座を使わなくても、「さかのぼり+入口に触れておく+生活リズム」の3点が押さえられていれば、スタートダッシュは十分間に合います。
7.通信教育×家庭のタイプ別ケーススタディ
7-1.ケース①:習い事・スポーツでスケジュールぱんぱんタイプ
サッカーやピアノ、習い事が多い家庭では、塾に通う時間を確保するのが難しいことがあります。 その場合、
- 平日の夜に15〜20分の通信教育を挟む
- 土日の午前中に30分だけまとめて取り組む
といったスタイルで、「小さく・細く・長く」中学準備を続けるのが現実的です。 通信教育は移動時間や待ち時間にも使えるので、忙しい家庭ほど相性が良いと言えます。
7-2.ケース②:学習につまずきがあり、ニガテ克服が最優先タイプ
算数や国語に明らかなニガテがある場合、 中学準備としては「先取り」よりも「さかのぼり」が大切です。
通信教育の多くは、 ニガテ単元だけを集中的にやり直せる機能やカリキュラムを持っています。 まずは小4・小5の重要単元に絞って確実に理解し、 その上で中学準備講座に進むと、伸びが違ってきます。
7-3.ケース③:中学受験はしないが、内申を安定させたいタイプ
中学受験はしないけれど、「高校受験を見据えて、内申を安定させたい」という家庭も多いです。 この場合の中学準備は、
- 小学校内容の基礎をしっかり固める
- 中1の最初の定期テストでつまずかない程度に先取りしておく
- ワークの進め方や「テストまでの逆算」に軽く触れておく
通信教育を通して、「家庭学習でテストに備える型」を身につけておくと、 中学生になってから内申を安定させやすくなります。
8.通信教育・塾・家庭学習の「役割分担」
8-1.通信教育だけで十分なケース
次のような条件がそろっている場合は、通信教育だけで中学準備を進めることも十分可能です。
- 学校のテストがおおむね平均点以上である
- 自宅に落ち着いて勉強できるスペースがある
- 親が週1回程度は進捗を一緒に振り返る時間を取れる
この条件がそろっているご家庭では、通信教育が「教科書+学校ワークを補うメインの学習軸」になりやすく、塾に通わなくても中1のスタートラインに十分間に合うケースが多く見られます。
8-2.通信教育+塾が合うケース
逆に、次のような場合は通信教育+塾の組み合わせが合うこともあります。
- 中学受験や難関高校を視野に入れている
- 自宅ではなかなか集中できず、「勉強する場所」を変えたほうがうまくいく
- グループで刺激を受けたほうがモチベーションが上がる
この場合、通信教育は「家庭でのインプット+復習」、 塾は「ハイレベル問題や受験対策」と役割分担すると負担が分散します。
8-3.通信教育+家庭学習サポートで伸びるケース
最も多いパターンが、通信教育+親の家庭学習サポートです。
- 親子で「今日のミッション」を3つ決める(例:算数2ページ・国語1ページ・英単語5個)
- できたらチェックをつけて、「ここが良かったね」と具体的にほめる
- うまくいかなかった日は、「なぜダメだったか」より「次はどうする?」を一緒に考える
心理学的にも、「結果ではなくプロセスをほめる」と、子どものやる気は長続きしやすいことが分かっています。 点数やページ数だけでなく、「自分で始めた」「最後までやり切った」という行動そのものを言葉にして認めてあげましょう。
8-4.通信教育・塾・家庭学習を3軸で比較する
「どれが一番いいか?」というよりも、「何を優先したい家庭か」で最適解が変わると考えたほうが選びやすくなります。ここでは、
- 費用
- 時間の自由度(スケジュールの柔軟さ)
- サポート密度(教える人の「つきっきり度」)
の3つの軸で、代表的な学習スタイルを整理してみます(★が多いほど強い/高いイメージ)。
| 学習スタイル | 費用 | 時間の自由度 | サポート密度 |
|---|---|---|---|
| 通信教育メイン | ★★〜★★★(比較的抑えやすい) | ★★★★(好きな時間に取り組みやすい) | ★★(自動採点・解説中心/人の関わりは少なめ) |
| 通塾メイン | ★★★★〜★★★★★(コマ数次第で高くなりがち) | ★★(時間は固定/送迎も必要) | ★★★★(講師からの直接指導・質問しやすい) |
| 家庭学習+市販ドリル中心 | ★〜★★(最も安価に抑えやすい) | ★★★★(家庭の都合に合わせやすい) | ★〜★★(親がどこまで関われるか次第) |
「小5・小6の中学準備」という文脈では、
- 時間の自由度を保ちたい → 通信教育+家庭学習寄り
- 受験・難関校を見据えて“追い込み”たい → 塾のサポート密度を活かす
というように、ご家庭の方針や子どもの性格に合わせて、どこに重心を置くかを考えるのがおすすめです。

8-5.3パターンのモデルケース:通信教育を軸にどう組み合わせるか
8-5-1.モデルA:通信教育だけで進めるケース
こんな家庭に向いています
- 小5時点で、学校テストはおおむね平均〜それ以上
- 家庭での週3〜4回・15〜20分学習の習慣がすでにある
- 保護者が週1回程度のふり返りタイムを確保できる
使い方のイメージ
- 平日:通信教育で算数+国語+英語のうち2教科を日替わりで15〜20分
- 休日:1週間分の間違い直し+ミニテスト(通信教育の復習機能を活用)
- 定期的にテスト結果や学習ログを見て、ニガテ単元を「特集する週」を作る
「高校受験でトップ校を目指す」というより、「中学のスタートでつまずかない」「内申を安定させる」ことが主目的の家庭にフィットしやすいパターンです。
8-5-2.モデルB:通信教育+スポット塾(短期講座)
こんな家庭に向いています
- ふだんは部活や習い事もあり、毎週の通塾は負担が大きい
- ただし、テスト前や苦手教科だけはプロに見てほしいというニーズがある
- 通信教育は続いているが、「ここから先が一人では難しい」単元が見えてきた
使い方のイメージ
- 平常時:通信教育をメインに、教科書レベル〜やや標準の問題までをカバー
- テスト前1〜2か月:苦手教科だけ短期講座・季節講習を受講
- 塾で扱った内容を、通信教育や家庭学習で復習して定着させる
このパターンは、費用と時間のバランスを取りやすく、 小5・小6のうちは「通信教育を軸、塾はスパイス」という位置づけで使えるのがメリットです。
8-5-3.モデルC:通信教育+家庭教師(オンライン含む)
こんな家庭に向いています
- 特定教科に大きなニガテがあり、そこだけ丁寧に見てほしい
- 集団塾では質問しづらい、もしくはペースが合わないタイプの子
- 家庭教師やオンライン家庭教師の時間は確保できるが、毎日見てもらうのは難しい
使い方のイメージ
- 日常:通信教育で全教科の標準レベルをカバー
- 週1回:家庭教師の時間に、通信教育でわからなかった部分や、さかのぼり単元に集中
- 家庭教師の先生に、「通信教育のここが難しい」「この単元を先にやりたい」とリクエストする
通信教育で勉強量と広さを、家庭教師で深さと理解の確実さを補う形です。 特に、算数の文章題・割合・図形や、中1英語の文法などは、「通信教育+家庭教師」の相性が良い単元です。
8-6.このサインが出たら「塾・家庭教師の併用」も検討
最初は通信教育だけでスタートしても、途中で方針転換が必要になるタイミングがあります。次のようなサインが続く場合は、塾や家庭教師との併用・切り替えも候補に入れてみましょう。
8-6-1.通信教育からの「レッドフラグ」サイン
- 数か月間、学習記録がほぼ真っ白(そもそも開けていない)
- 「やらなきゃ」と言いながら、自分からは一切始められない状態が続いている
- 同じ単元で何度もつまずき、解説を読んでも本人も親もよく分からない
- 学校テストの点数が右肩下がりで、「どこから崩れているのか」が見えない
- 本人が「もう一人では無理」「誰かに直接聞きたい」と言っている
8-6-2.保護者側のレッドフラグ
- 仕事や家事で忙しく、週1回のふり返りすら難しくなっている
- 丸つけ・声かけ・進度管理に追われて、親子関係がギスギスしてきた
- 「この教え方で本当に合っているのか?」という不安が強い
こうしたサインが複数当てはまるときは、
- 苦手教科だけ塾や家庭教師を追加する
- テスト前だけ季節講習や短期講座を利用する
といった形で、「通信教育をやめる」のではなく「外部サポートを足す」選択肢も検討してみてください。目的は、子どもが「分かる・できる」を取り戻すきっかけを作ることです。
9.通信教育で中学準備を始めるときの「1か月〜3か月プラン」
9-1.スタート1か月目:まずは「場」と「リズム」を作る
通信教育の最初の1か月は、「どれだけ進んだか」よりも「どれだけ座れたか」を大事にします。
- ダイニングテーブルなど、学習する定位置を決める
- 毎日または週3回、同じ時間帯にタブレットやテキストを開く
- 1回の学習時間は10〜15分からスタート
親の役割は、 「よく座れたね」「今日もここまでできたね」と、行動を認めることです。 最初から量を求めすぎると、子どもも親も疲れてしまいます。
9-2.2〜3か月目:ニガテ単元の集中補強+中1内容の“さわり”
学習リズムが少し整ってきたら、ニガテ単元の補強と中1内容の入口に触れていきます。
- 算数のニガテ(例:割合・分数・図形)を1つずつつぶす
- 国語は、少し長めの文章にチャレンジしてみる
- 英語は、アルファベット・基本表現をスムーズに読んで書けるようにする
- 中1の最初の範囲(正負の数・be動詞など)を、「見たことがある」状態にしておく
この時期は、「わからない→すぐ質問」ではなく、 まずは解説やヒントを読んで自力で考える癖をつけると、中学入学後に大きな武器になります。
9-3.3か月続いたら:継続・塾併用・コース変更の判断ポイント
3か月ほど通信教育を続けてみると、だんだん「うちの子との相性」が見えてきます。
- 順調に進められている場合:そのまま中1の夏ごろまで継続し、定期テスト対策にも活用
- 量が多すぎて苦しくなっている場合:教科数を減らす/レベルを一段下げる/別サービスへの切り替えを検討
- 中学受験や難関校を意識し始めた場合:塾との併用や、受験対応のコースへの変更を考える
大切なのは、「一度決めたら絶対に最後まで同じ形でやり切らなければならない」と思い込まないことです。 子どもの成長や家庭の状況に合わせて、柔軟に調整していくスタンスが、結果的に長続きにつながります。
10.よくある失敗パターンとリカバリー

10-1.先取りばかりで、小学校内容がスカスカになるパターン
中学準備という言葉に引っ張られて、いきなり中学内容の先取りに走ってしまうケースです。 その結果、小学校の基礎があいまいなまま進んでしまい、中1でつまずきます。
この場合のリカバリーはシンプルで、 「総復習 → ニガテつぶし → 先取り」の順番に戻ることです。
10-1-1.どのタイミングで気づきやすい?
- 小6の秋〜冬になっても、小学校のテストでケアレスミスが多い
- 中学内容の問題はそこそこ解けるのに、「簡単なはずの計算・漢字」でポロポロ落とす
- 模試や実力テストで、基礎問題の正答率が低いと指摘される
10-1-2.3ステップのリカバリー
- 棚卸し:「中学先取り」と「小学校の総復習」の教材を一度全部出し、今やっている量を見える化する。
- 優先順位を決める:学校テスト・通知表・模試の結果を見て、小学校内容で穴がある単元にマークを付ける(例:割合・図形・漢字・読解など)。
- モード変更:小6冬〜中1夏までは、「8割=小学校総復習/2割=中1の入口」に切り替える。先取りは週1回・1教科までに絞る。
「先取りをやめる=後戻り」ではなく、“土台を補強してから、またジャンプする準備”と捉えてもらえると、お子さんの納得感も高まりやすくなります。
10-2.「入会しただけ」で満足してしまうパターン
新しい通信教育に入会しただけで安心し、タブレットやテキストがほとんど開かれないまま時間が過ぎてしまうこともあります。
このときは、まず「毎日5分だけ」の起動習慣からやり直します。
- 寝る前の5分だけタブレットを開く
- 朝ごはんのあとに1ページだけやる
量を増やすのは、「5分習慣が2週間続いたあと」でも遅くありません。
10-2-1.どのタイミングで気づきやすい?
- 毎月の受講料は払っているのに、学習アプリのログイン履歴がスカスカになっている
- タブレットやテキストが、机の端で“ほこりをかぶっている”状態になっている
- 親子の会話が「やらなきゃね…」で止まり、実際の行動に移っていないと感じる
10-2-2.3ステップのリカバリー
- 環境リセット:タブレット・テキストの置き場所を「すぐ手に取れる場所」に変え、充電ケーブルも固定しておく。
- 5分だけルール:「毎日5分だけ」「1ページだけ」と最小単位を決めて2週間チャレンジする。時間帯も固定(例:夕食前/就寝前)。
- 習慣がついたら、少し増やす:2週間続いたら、「5分→10分」「1教科→2教科」のように、子どもと相談しながら少しだけ負荷を上げる。
ポイントは、「さぼっている」ではなく「ハードルが高すぎた」と見直すことです。ハードルを下げて成功体験を積むほうが、結果的に中学準備の近道になります。
10-3.親子の温度差が大きく、やらされ感でギクシャクするパターン
親は「中学準備をしっかりしたい」と思っているのに、子どもは「何で今からそんなに…」と反発してしまうこともあります。
この場合は、「合意形成の会話」を一度丁寧にやってみると、空気が変わりやすくなります。
- 「中学に入ったとき、どんなふうに過ごせたらいいと思う?」
- 「そのために、今からできそうなことを一緒に1つだけ決めてみない?」
- 「3週間やってみて、しんどかったらそのときまた相談しよう」
子どもが「自分で選んだ」感覚を持てるかどうかが、継続の分かれ目になります。
10-3-1.どのタイミングで気づきやすい?
- 「やりなさい」「あとで」「今はイヤ」の押し問答が、ほぼ毎日くり返されている
- 通信教育の話を出すと、表情が曇ったり、ため息が増えたりする
- 親自身も「もう言いたくない」「毎日ケンカになる」と疲れ切っていると感じる
10-3-2.3ステップのリカバリー
- いったん“勉強話”を休止:数日〜1週間程度、通信教育の話題を意図的に減らし、親子で雑談や好きな話を増やす。
- 合意形成ミニミーティング:落ち着いたタイミングで、
- 「中学に入ってから困りたくないこと」
- 「今からできそうなことは何か(親の希望/子どもの希望)」
- 約束を“見える形”にする:決めたことをA4用紙にまとめ、「3週間お試しルール」として冷蔵庫や学習スペースに貼る。期間が終わったら、再び話し合う前提を共有。
親子の温度差はゼロにはなりませんが、「命令」から「共同プロジェクト」に変えるだけで、中学準備のストレスはかなり減らせます。
10-4.途中から中学受験を意識し始めるパターン
通信教育で中学準備を進めている中で、途中から中学受験や難関校を意識し始めるご家庭もあります。
このときは、通信教育を「基礎インプットと家庭学習の型づくり」として活かしつつ、 受験対策は塾や専用教材に切り替えていく、という役割分担がおすすめです。
「通信教育か受験か」の二択ではなく、両方の良さを組み合わせる発想で考えると、選択肢が広がります。
10-4-1.どのタイミングで気づきやすい?
- 小6の春〜夏にかけて、周囲の友達が塾で受験コースに入り始めたことを知ったとき
- 学校や進路説明会で、高校・中高一貫校の話を聞いて意識が変わったとき
- 模試を受けてみて、「もっと上を目指せるかも」「今のままだと厳しいかも」という感覚を親子で共有したとき
10-4-2.3ステップのリカバリー(方針転換の整理)
- 情報の棚卸し:志望校のレベルや受験の有無がまだ曖昧なら、学校・塾・公式サイトなどで情報を集める。この段階では「受ける/受けない」を決め切らなくてもOK。
- 今の学力・習慣を把握:通信教育の到達度テストや模試結果、学校の成績から、現在地(教科ごとの強み・弱み)を整理する。「算数は基礎OK、応用弱い」「国語の記述が苦手」など。
- 役割分担を決める:
- 通信教育:小学校範囲の基礎固め・家庭学習のペースづくり
- 塾/受験教材:志望校レベルの問題演習・過去問対策
途中から受験を意識し始めても、小5・小6で作った「家庭で勉強する型」は無駄になりません。通信教育で整えた習慣は、そのまま受験勉強の土台として活きてきます。
11.Q&A:中学準備×通信教育のよくある質問
- Q1.小6の冬からでも本当に間に合いますか?
- A.基礎学力がある程度ある子なら、十分間に合います。 小6冬〜入学前の3〜4か月で、小学校内容の総復習と中1の入口を軽く触れておくだけでも、 スタートのしやすさは大きく変わります。ニガテが多い場合は、小6前半から少しずつ始めておくと安心です。すでに始めている通信教育があれば、「さかのぼり機能」や「実力診断テスト」を使って、残り時間でどこまでやるかを一緒に決めてしまうのがおすすめです。
- Q2.英語だけ・数学だけなど、教科を絞って中学準備してもいいですか?
- A.教科を絞るのは有効な戦略です。特に、中1のつまずきやすい英語・数学に重点を置くと良いでしょう。 ただし、国語(読解力)が弱いと、他教科にも影響します。可能なら、国語の基礎読解も並行して少しずつ取り入れてください。例えば「英語+数学+国語の読解1題だけ」といった形で、国語は“ミニおまけ”枠で続けるイメージが現実的です。
- Q3.部活が忙しくなったら、通信教育はやめるべきですか?
- A.必ずしもやめる必要はありません。部活が忙しい時期には、学習時間を短くしてでも「完全にゼロにしない」ことが大切です。 「テスト前だけでも通信教育の定期テスト対策を使う」といった使い方も、中学以降はおすすめです。目安としては、平日10〜15分×週3回+テスト前にギアチェンジくらいに落としても、中学準備としての“型”は十分維持できます。
- Q4.Z会・進研ゼミ・スマイルゼミなど、どれを選べばいいか迷います。
- A.どのサービスがベストかは、お子さんのタイプ・学力・目標によって変わります。 「指示が細かいほうが動きやすい子」「自分のペースでサクサク進めたい子」「映像授業が合う子」など、 性格ベースで選ぶのがおすすめです。詳細な比較は、 【2025年最新版】中学生向け通信教育・オンライン塾おすすめ比較|目的別の選び方・料金・失敗しない使い方まで完全ガイド でチェックすると良いでしょう。そこから2〜3社に絞り、資料請求・無料体験で「子どもの相性」を必ず確認してから決めるのが失敗しにくい流れです。
- Q5.中学入学後は、いつまで通信教育を続けるのが良いですか?
- A.目安としては、中1の1学期〜2学期までは続けることをおすすめします。 この時期に「定期テスト前の勉強の型」を身につけておくと、その後は必要に応じて他の教材や塾に切り替えても、 自分で勉強を組み立てやすくなります。中2以降は、成績や部活の忙しさを見ながら「通信教育メイン」「塾メイン」「学校ワーク+参考書メイン」のいずれかにシフトしていく、ご家庭が多いです。
- Q6.中学受験はしない場合、どこまで“先取り”しておくべきですか?
- A.中学受験をしない子の場合、小学校内容の総復習と、中1の1学期内容の入口までできていれば十分です。具体的には、
-
- 算数:割合・速さ・図形など小学校のつまずき単元を、教科書レベルで確実にしておく
- 英語:アルファベット・簡単な自己紹介・be動詞・一般動詞のごく基本に触れておく
- 国語:中学の教科書レベルに近い少し長めの文章を、ゆっくりでも最後まで読む経験をしておく
それ以上の先取りは、「やっておくと安心」ではなく「やりすぎると燃え尽きのリスク」もあります。小6の冬〜中1夏までは、「8割=小学校の抜け漏れチェック/2割=中1の入口」くらいのイメージでバランスを取るとちょうど良いことが多いです。
- Q7.部活がかなり忙しくなりそうな子は、小学生のうちにどこまでやっておくべきですか?
- A.部活がハードになりそうな子ほど、「時間の長さ」より「勉強の型」と「英数の土台」を小学生のうちに作っておくのがポイントです。
-
- 平日15〜20分でいいので、毎日or隔日ルーティン(例:算数→英語→国語→休み…)を回す癖をつける
- 算数は計算・割合・図形などの基礎を、「時間を計って解く」経験をしておく
- 英語は音読+簡単なライティング(自己紹介など)まで触れておく
中学に入ってからは、「毎日30分を死守」よりも「10〜15分でもゼロにしない」ほうが現実的です。そのため、小5・小6のうちに「短時間でもギアを切り替えて勉強を始めるスイッチ」を身につけておくと、大きな武器になります。
- Q8.ゲーム・スマホ時間と通信教育をどう両立させればいいですか?
- A.おすすめは、「順番を決める」+「時間を見える化する」シンプルなルールです。
-
- ルールは「ゲーム・スマホは通信教育(or宿題)を終えてから」という順番の約束を優先する
- ゲーム・スマホ時間は、平日○分/休日○分と、ざっくりでもよいので上限を決めておく
- リビングやダイニングに、「今日のミッション」(例:算数1回・英単語5個)を書いたメモを貼っておく
「ゲームをやめさせる」のではなく、「通信教育が終わったら、ここまでならOK」というセットにしておくと、子どもも納得しやすくなります。中学準備期は、勉強とスマホ・ゲームの“共存ルール”を試行錯誤する期間だと考えてOKです。
- Q9.きょうだいで学年がバラバラですが、通信教育はどう選べばいいですか?
- A.きょうだいがいる場合は、「個々の目的」と「家庭全体の負担(費用・時間)」の両方を見ながら決める必要があります。
-
- 中学準備が必要なのは誰か(例:小5・小6の上の子が最優先)をまずはっきりさせる
- 同じサービスで学年違いでも使えるか/兄弟割引があるかをチェックする
- 親の見守り時間を考えると、「上の子は通信教育/下の子は紙ドリル中心」など、あえて分けたほうが楽なケースも多い
「全員に同じものを」と考えるより、中学準備が急ぎの子を中心に設計し、他のきょうだいは“できる範囲で乗せていく”くらいの柔らかさで考えると、親の負担も軽くなります。
12.「通信教育の選び方(目的×タイプ×費用)」+中学準備チェックリスト

ここまで見てきたように、小5・小6の中学準備では「いつ始めるか」「どんな習慣を作るか」が土台になります。ここでは、そのうえで「どの通信教育を選ぶか」を整理するために、
- 目的別(内申/高校受験/中学受験/学び直し)
- 子どものタイプ別(コツコツ型/マイペース型/競争好き/勉強苦手)
- 教材タイプ別(タブレット/映像授業/紙中心)
- 中学準備だけを見たときの現実的な費用感
を、まとめて見える化していきます。
12-1.目的4パターン×子どものタイプ4パターンの早見表
まずは、「何のために通信教育を使うのか」と「お子さんの性格・勉強スタイル」を掛け合わせて、どんな教材タイプが向きやすいかを整理してみましょう。
10-1-1.目的の4パターン
- ① 内申安定:中学の定期テスト・提出物を安定させたい
- ② 高校受験基礎:公立高校〜中堅私立に向けて、基礎〜標準をしっかり積み上げたい
- ③ 中学受験/ハイレベル:難関校や難度の高い問題にも挑戦したい
- ④ 学び直し・苦手克服:小4〜小5内容まで含めて、さかのぼってやり直したい
12-1-2.子どものタイプの4パターン
- A:コツコツ型 … 毎日少しずつ進めるのは苦にならないが、要領はあまりよくないタイプ
- B:マイペース型 … 興味があるときは集中するが、気が乗らないと動かないタイプ
- C:競争好き・ゲーマー気質 … ランキング・ポイント・バッジなどがあると燃えるタイプ
- D:勉強が苦手/自己肯定感が低め … 「どうせ自分なんて」と思いやすく、成功体験が少ないタイプ
12-1-3.16マス早見表:「どのタイプの教材が向きやすいか」
各マスには、その組み合わせで“まず検討したい教材タイプ”を簡易に記しています。
| 目的×タイプ | A:コツコツ型 | B:マイペース型 | C:競争好き | D:勉強苦手 |
|---|---|---|---|---|
| ① 内申安定 | タブレット型+紙ワーク 学校範囲に沿ったタブレット+提出物対策ワーク |
映像授業+タブレット 要点動画で「ここだけは」押さえるタイプ |
ゲーミフィケーション強めのタブレット ポイント・ミッション制のサービス |
紙の超基礎ドリル+やさしめタブレット できた!を積み上げやすい構成 |
| ② 高校受験基礎 | タブレット型+定期テスト特化コース 教科書準拠+入試基礎問題 |
映像授業+自分のペースで視聴できるサービス 倍速再生・スキップ機能あり |
順位・偏差値が見える映像/タブレット 模試連動・ランキング機能つき |
紙の基礎ドリル+「要点だけ」映像 短時間動画で苦手単元の穴埋め |
| ③ 中学受験/ハイレベル | 紙中心のハイレベル問題集+添削型 記述・思考力問題が豊富 |
映像授業+難問講座を選べるサービス 自分の得意教科に絞って受講 |
模試・記述添削があるオンライン塾型 順位が見えるテスト連動型 |
基礎を固めてからのハイレベル講座 まずは基礎コース→徐々に応用へ |
| ④ 学び直し・苦手克服 | タブレット型の「さかのぼり学習」機能つき 学年をまたいで戻りやすいタイプ |
映像授業で「1単元10〜15分」の短い講義 気が向いたときにピンポイント視聴 |
ゲーム要素のある基礎固めアプリ+紙ドリル まずは楽しく計算・漢字から |
紙のやさしいドリル+ほめ重視タブレット 「できた!」を可視化する仕組みがあるもの |
実際にサービス名を絞るときは、「目的」→「子どものタイプ」→「向きやすい教材タイプ」の順で考えると、選びやすくなります。
12-2.教材タイプ別の特徴と相性
次に、タブレット/映像授業/紙中心それぞれのざっくりした特徴を整理しておきます。
12-2-1.タブレット型通信教育
- ◎ 自動採点・解説・レベル判定がセットで、親の丸つけ負担が軽い
- ◎ 教科書準拠が多く、内申・定期テスト対策と相性がいい
- △ 画面時間が増えがちなので、ゲーム・動画アプリとの線引きが必要
- △ 記述や長い答案を書く練習は、紙やノートと組み合わせる必要がある
12-2-2.映像授業(オンライン塾・動画配信型)
- ◎ 要点をまとめて説明してくれるので、「分からない」を短時間で解消しやすい
- ◎ 倍速再生・巻き戻しができ、自分のペースで学び直しができる
- △ 視聴だけで満足し、「手を動かす問題演習」が不足しがち
- △ 小学生には、1本あたり10〜15分程度の短い講義が向きやすい
12-2-3.紙中心(テキスト・ドリル+添削)
- ◎ 書く量が確保でき、中学以降の記述問題・ノート力につながりやすい
- ◎ 画面時間が増えないので、スマホ・ゲームとの線引きがしやすい
- △ 親の丸つけ・解説の負担が大きくなりやすい
- △ モチベーション維持に、添削・ごほうび・ポイント制などの仕組みがあると続きやすい
12-3.中学準備だけを見たときの費用感(年間イメージ)
「何年も続けるかは分からないけれど、中学準備の1〜2年間は整えたい」という家庭が多いです。ここでは、小5後半〜小6までの約1年〜1年半を念頭に、ざっくりとした費用感を整理します。
10-3-1.月額・年間のざっくり目安
- 通信教育(小学生コース/中学準備講座)
… 小5〜小6向けで、月あたりおおよそ3,000〜8,000円前後がボリュームゾーン。
→ 中学準備に1年間集中するなら、年間4〜8万円前後が一つの目安。 - オンライン映像授業・オンライン塾
… 教科数やライブ授業の有無にもよりますが、月あたり5,000〜1万5,000円程度。
→ 中学準備で1〜2教科に絞るなら、年間6〜10万円前後に収まるケースも。 - 通塾(集団・個別)
… 地域や形態によりますが、小学生高学年のコースは月1万〜3万円以上が多く、
季節講習を含めると、年間10〜30万円以上になることも珍しくありません。
12-3-2.「中学準備だけなら、どのくらいが現実的?」
家計全体とのバランスを考えると、「小5後半〜小6の1年半で、トータル10〜15万円前後」を一つのラインとして考えるご家庭が多い印象です。
- パターン1:通信教育1本+市販ドリルで年間5〜8万円(費用を抑えつつ、中学スタートを安定させたい)
- パターン2:通信教育+テスト前だけ短期講習で年間10〜15万円(基礎+ポイントでプロの力も借りたい)
- パターン3:塾メイン+通信教育はサブで年間20万円〜(受験・難関校も視野に、がっつり準備したい)
もちろん各家庭の予算によって違いはありますが、「中学準備の1〜2年で、どこまで投資するか」を事前にざっくり決めておくと、資料請求や無料体験の段階で絞り込みやすくなります。
12-4.中学準備に特化した「通信教育チェックリスト」
最後に、「この通信教育は、中学準備に本当に使えるか?」を見極めるためのチェックリストをまとめます。パンフレットや公式サイトを見るときに、一緒に確認してみてください。
12-4-1.内容・カリキュラムのチェック
- 小5〜小6の範囲だけでなく、小4以前にさかのぼって復習できる仕組みがあるか
- 中1の最初の範囲(英語・数学)に、「中学準備講座」や「先取りユニット」として触れられるか
- 学校の教科書や定期テストの形式にどこまで準拠しているかが分かるか
12-4-2.学習習慣・自己管理のチェック
- 1回あたり15〜20分程度の小さなステップに分かれているか
- 「今日やること」が画面や紙でひと目で分かる設計になっているか
- 親が進捗を確認できる学習レポート・保護者向け画面があるか
12-4-3.サポート・質問しやすさのチェック
- わからない問題を、チャット・質問フォーム・添削などで質問できるか
- 解説が動画・音声・図解など複数の形で用意されているか
- テスト前や学期末に、まとめテスト・実力診断のような機能があるか
12-4-4.家庭の事情とのフィット感チェック
12-4-5.子ども本人の「相性チェック」
- 無料体験・お試し教材を使ってみて、10〜15分なら自分から続けられそうか
- 画面のデザイン・キャラクター・ナレーションなどに強い拒否感がないか
- 「これなら中学に入っても使えそう」と、本人の中に少しでも前向きなイメージが持てたか
このチェックリストのうち、「内容」「習慣づくり」「サポート」「家庭事情」「本人の相性」の5つのうち3つ以上で〇がつくかどうかが、その通信教育が「中学準備の武器」になりうるかどうかを判断する目安になります。
13.まとめ&次の一歩
最後に、本記事のポイントを整理します。
- 中学準備の“王道時期”は、小6冬〜入学前。この期間の中学準備講座で総復習+先取りをする形が多い。
- 一方で、「通信教育を中学の武器にしたい」なら、小5後半〜小6前半から少しずつ始めるとラク。
- 小5・小6が通信教育向きになる3条件は、 ①決まった時間帯に座れる、 ②親がコーチ役に回れる、 ③小さな自主性の芽がある の3つ。
- 5分診断で現状をチェックし、学年別ロードマップと1〜3か月プランを参考に、無理のない形で始める。
- うまくいかなくても、「総復習 → ニガテつぶし → 先取り」の順番に戻せばOK。やり方はいつでも調整できる。
中学準備は、「やる・やらない」の二択ではなく、「いつから・どの形で・どのくらい」の微調整の連続です。 本記事が、「我が家らしい中学準備のスタートライン」を決める一つの材料になればうれしいです。
まずは、今日のうちに5分診断を一緒にやってみてください。 そこから「最初の一歩」が見えてきます。
14.脳科学Tips:中学準備を続けるための“脳の使い方”
ここでは、中学準備をムリなく続けるために知っておきたい、脳の仕組みを簡単にまとめます。難しい理論を覚える必要はなく、「こうすると続きやすい」というコツだけ押さえておけばOKです。
14-1.「やる気」を待たない:脳は“始めたあと”にスイッチが入る
脳科学の観点では、「やる気が出たら勉強する」のではなく、「少し始めてからやる気が出てくる」ことが分かっています。 つまり、中学準備では「やる気を待つ」のではなく、 「1問だけ」「5分だけ」先に動いてしまう仕組みを作ることが大切です。
- 「19:30になったら、算数の1ページだけ開く」
- 「寝る前に、英単語を3つだけ見る」
こうした「小さなスタート」を決めておくと、一度動き出した脳がそのまま集中モードに入りやすくなります。最初の1歩だけは「やる気」ではなくルールに任せるイメージです。
14-2.ワーキングメモリを守る:一度に抱えすぎない
脳が同時に扱える情報量(ワーキングメモリ)には限りがあります。 プリントもタブレットも山積みにすると、それだけで脳の負荷が高まり、集中しづらくなります。
- 今日やる教材は1〜2つだけ机に出す
- 「今は算数の10分だけ」とタスクを細切れにする
- 終わったらすぐ片付けて、「やり切った感」を視覚的にも残す
小5〜小6は、ちょうどワーキングメモリが伸びやすい時期だと言われています。通信教育でも、
- 1つの単元が終わったら、「今日わかったことを自分の言葉で1行メモ」を書く
- 解説を読んだあと、画面を閉じてノートに1行だけ要約してみる
といったミニ習慣を入れておくと、「理解したつもり」が「自分の言葉で説明できる」に変わり、ワーキングメモリのトレーニングにもなります。
14-3.ごほうびは「結果」より「プロセス」に
脳の報酬系は、「うまくいった行動」が繰り返されるように働きます。テストの点数だけをほめるのではなく、 「今日は自分からタブレットを開いたね」「わからない問題に3分は粘れたね」など、 プロセスを言葉にしてあげると、脳は「その行動」を記憶します。
- 「100点だからえらい」ではなく、「見直しをちゃんとやったのが良かったね」
- 「もっとやりなさい」ではなく、「5分だけでも始めたのがすごい」
中学準備はマラソンです。小さなプロセスへのごほうびが、長距離を走るエネルギーになります。
14-4.心理学Tips:自己決定感を育てる「3つの工夫」
心理学の自己決定理論では、
- 自律性:自分で選んでいる感覚
- 有能感:できるようになっている感覚
- 関係性:誰かとつながっている感覚
の3つが満たされると、学習のモチベーションが続きやすいと言われます。中学準備×通信教育でも、次のような工夫ができます。
14-4-1.自律性:教材選びに子どもが“一枚かむ”
- 候補を親が2〜3つまで絞り、「どれがやりやすそう?」と最後の一押しは子どもに選ばせる
- 「平日は15分と20分、どっちなら続けられそう?」のように、選べる範囲で選ばせる
14-4-2.有能感:「できた記録」を見える化する
- 通信教育の学習履歴を、週1回いっしょに眺めてハイライトを付ける
- 「できたことノート」を作り、1週間でできるようになったことを3つだけ書き出す
14-4-3.関係性:親子レビュータイムを週1回
- 週末に10〜15分だけ、「中学準備ミーティング」として雑談混じりにふり返る
- テーマは「うまくいったこと1つ」「ちょっとイヤだったこと1つ」「来週こうしてみたいこと1つ」だけに絞る
この3つを意識すると、通信教育が「やらされる宿題」ではなく、「自分の将来のためのプロジェクト」として位置づけられ、中学準備がぐっと続きやすくなります。
15.心理学Tips:やる気と親子関係を守る声かけ
中学準備を進めるうえで、親子の会話はとても重要です。 心理学の視点から、明日から使える声かけのコツをまとめます。
15-1.NGワードより「OKテンプレ」を増やす
「早くしなさい」「なんでできないの?」といった言葉は、 子どもの自己肯定感を下げ、「勉強=怒られるもの」というイメージを強めてしまいます。
代わりに、次のようなOKテンプレを用意しておくと安心です。
- 「まずは5分だけ、一緒にスタートしようか」
- 「今日はどこまでやる?」(量を一緒に決める)
- 「どこがいちばん大変だった?」(失敗ではなく感想から聞く)
15-2.「できているところ探し」を習慣にする
心理学では、自分の成長を実感できると動機づけが高まることが知られています。 テストの点数やミスだけを見るのではなく、 「前よりできるようになった小さな変化」を一緒に探す時間を作りましょう。
- 「この前はここで止まってたけど、今日は最後まで進めたね」
- 「計算ミスが3つから1つに減ってる!」
15-3.「親だけが頑張る」状態を避ける
親が一人で計画・声かけ・管理まで抱え込むと、どうしてもイライラが増えてしまいます。 心理学的にも、人は「自分で決めたこと」のほうが頑張れるとされています。
そこでおすすめなのが、「ミニ合意メモ」です。
- 週末に「来週はどの教科を中心にやる?」を一緒に決める
- 付箋やホワイトボードに「今週のミッション3つ」を書いておく
- できなかったときは責めずに、「どうすれば来週はできそう?」と話し合う
親子で決めた「小さな約束」を積み重ねることが、中学準備の一番の土台になります。