【中2数学】図形が苦手な子の完全攻略|定期テスト頻出パターン+角度問題の解き方テンプレ

中学2年生の数学で、多くの子がつまずくのが「図形」です。
「角度が分からない」「証明で何を書くのか分からない」「作図が苦手」など、家庭で教えるのも難しい単元です。
たとえば、「前回のテストで図形だけ平均より20点近く低かった」「証明の大問がほぼ空欄のままだった」といった悩みを抱えるご家庭も少なくありません。
この記事では“図形が苦手な中2生が、定期テストで点を取れる状態になる”ことに絞って、例題・解法テンプレ・学習プラン・家庭のサポート方法までひとまとめにしました。
0. この記事で分かること
想定読者:定期テストで数学40〜60点帯の中2のお子さんを持つ保護者の方を主な対象にしています。
この記事を読みながら、ノート1冊・シャーペン(または鉛筆)・定規・コンパスを手元に置いて、一緒に図や証明を書き込みながら進めてみてください。
- 図形の「どこが難しいのか」原因がわかる
- 中2図形の全体像を俯瞰できる
- 角度問題・証明問題の解法テンプレが使える
- 定期テスト対策の“やる順番”がわかる
- 家庭学習(塾あり/塾なし)両対応の計画が立てられる
1. 中2図形が苦手になる3つの理由

まずは、「そもそもどこでつまずいているのか」を親子で整理しておきましょう。ここがあいまいなまま問題集を進めても、同じところで何度も止まってしまいます。
1-1. 中2図形が苦手になる3つの代表パターン
中2図形が苦手になる“根っこ”は、次の3つに分けて考えると分かりやすくなります。
① 用語や性質があいまい
平行線、内角・外角、同位角・錯角、対頂角、三角形の内角の和180°などのことばや性質が頭の中で整理されていないと、問題文を読んだ時点で混乱してしまいます。
- 「同位角ってどこだっけ?」と毎回教科書を見直す
- 「外角=180°−内角」がすぐに出てこない
- 三角形・四角形・多角形などの名前や性質があやふや
このタイプは、ことば+簡単な図+一言メモで整理し直すだけで、一気にスムーズになることが多いです。
② 解き方の“型”を知らない
公式や性質自体は覚えていても、
- 「どの性質から使えばいいのか?」
- 「どの部分の角度を先に求めるのか?」
が分からないと、途中で手が止まってしまいます。これは「よく出るパターンごとの解き方の型」が身についていない状態です。
- 平行線と角…「同位角・錯角→三角形の内角の和」の流れ
- 多角形の内角・外角…「三角形に分ける→内角の和→外角との関係」
- 合同・相似…「対応する辺と角をそろえる→条件を確認→結論」
このタイプは、「①図を読む → ②使う性質を決める → ③式にする」という手順のテンプレを、何度もなぞることで安定してきます。
③ 証明の文章の“構造”がわからない
証明問題になると手が止まる場合、「文章の書き方」そのものが分からないことが原因になりやすいです。
- 「何から書き始めればいいの?」
- 「合同を証明したあと、どう結論につなげる?」
- 「だから〜である」などのつなぎ方が分からない
このタイプは、証明文の「型(テンプレ)」をそのまま写して練習し、
- はじめに書くこと(仮定)
- 途中で使うこと(理由・条件)
- 最後に書くこと(結論)
をセットで覚えていくのが近道です。
1-2. タイプ別チェック:あなたのお子さんはどのパターン?
まずは、次のチェックリストでお子さんの“今の状態”をざっくりつかんでみましょう。当てはまるものが多い項目が、その子のメインのつまずきタイプです。
タイプA:計算はできるけど図が読めない
- 方程式や比例・反比例の計算はそこそこできる
- 図形問題になると、「どの角を求めればいいか分からない」と止まる
- 平行線・同位角・錯角などの位置関係を、図の上で指さして説明できない
- 「図を見るだけで疲れる」「どこから手をつければいいか分からない」と言う
▶ このタイプは、「図を読む力」=用語・性質の整理から始めるのが効果的です。
タイプB:図形全般が苦手(小学校の図形から不安)
- 三角形・四角形・円など、小学校の図形もあやふや
- 「平行」「垂直」「対称」などの基本用語が怪しい
- 面積・角度の問題がそもそも苦手だった
- 図形の問題は昔から「飛ばしがち」「後回し」にしてきた
▶ このタイプは、小学校〜中1内容の図形を“復習モード”でやり直すことが先です。いきなり中2の証明に入ると、ますます自信を失ってしまいます。
タイプC:図形は理解できるけれど「証明だけ」苦手
- 角度を求める問題や作図は、時間をかければ解ける
- 「なぜそう言えるのか」を文章で書くのが苦手
- 合同条件(SSS・SAS・ASA・AASなど)は覚えている
- 途中までは分かるが、「結論までのつなぎ方」でいつも減点される
▶ このタイプは、証明文の「型」を覚えて、書き写し→マネを繰り返すトレーニングが合っています。
1-3. どこまで戻る?図形の「戻り学習マップ」
次に、「今のつまずき」に応じてどの単元まで戻ればよいかを整理します。親御さんが全体像をつかんでおくと、無駄なく復習の計画が立てやすくなります。
戻り学習マップ(全体像)
タイプ別「どこまで戻る?」の目安
- タイプA(計算はできるけど図が読めない)
→ 小学校の図形はおおむねできていることが多いので、ステップ1〜2(中1〜中2前半)を中心に復習。
特に「平行線と角」「三角形・多角形の内角・外角」を重点的に。 - タイプB(図形全般が苦手)
→ ステップ0(小学校図形)からいったん戻るのがおすすめ。
面積・角度の基本、三角形・四角形の性質などを、簡単な問題でさらっと3〜4回分やり直してから、中1→中2と進みます。 - タイプC(証明だけ苦手)
→ 図形の意味は分かっていることが多いので、ステップ2〜3の「合同条件」と「証明の型」を集中的に。
合同条件を暗記カードなどで確認しながら、簡単な証明文をマネして書く練習に時間を使いましょう。
親子でできる簡単チェックの例
- ① 小学校レベルの図形ドリル(角度・面積)を1〜2ページやってみる
→ ここでつまずくなら、まずステップ0から。 - ② 中1の平面図形(内角の和など)の問題を数問やってみる
→ ここでつまずくなら、ステップ1を優先。 - ③ 平行線と角の基本問題を解いてみる
→ ここがあやふやなら、ステップ2をしっかり。 - ④ 合同条件を口頭で説明してもらう
→ 合同条件は知っているのに証明が書けないなら、ステップ3(証明の型練習)へ。
このように、「どこまで戻るか」×「どのタイプか」を決めてから問題集や通信教育のカリキュラムを選ぶと、ムダなやり直しが減り、短い時間でもしっかり力がついていきます。
2. 中2図形の全体マップと定期テスト範囲
「どこまでが中2図形なのか」「テストでは何がどれくらい出るのか」が見えると、学習の優先順位がはっきりします。ここでは、単元マップ+定期テストでの出題パターンを整理しておきましょう。

2-1. 中2図形の全体マップ
教科書会社による順番の違いはありますが、多くの学校で中2図形は次の5ブロックに分かれます。
- 平行線と角(★頻出)
・同位角・錯角・対頂角/平行線の性質/三角形の内角・外角とのつながり など - 三角形と四角形(★頻出)
・さまざまな三角形(正三角形・二等辺三角形など)/平行四辺形・台形・ひし形・長方形・正方形の性質 など - 多角形の内角・外角(★頻出)
・n角形の内角の和・1つの内角/外角の和/規則性のある問題 など - 合同と証明(★頻出)
・合同条件(SSS・SAS・ASA・AAS)/対応する辺と角/三角形の合同の証明/平行四辺形であることの証明 など - 作図(垂直二等分線/角の二等分線など)
・コンパスと定規の使い方/垂線の作図/角の二等分/三角形の作図 など
★がついている4つは、定期テスト・実力テスト・入試問題でもほぼ毎回と言っていいほど出題される“柱”です。
2-2. 定期テストでよく出る問題パターン
中2図形の定期テストは、だいたい次のような構成になることが多いです(目安)。
- Aゾーン:基本問題(用語・性質)… 約20〜30%
・角度の名前(同位角・錯角など)の確認
・三角形・四角形の性質を選ぶ・書く問題
・多角形の内角の和・外角の和を求める基礎計算 - Bゾーン:標準問題(角度・性質の組み合わせ)… 約40〜50%
・平行線の性質+三角形の内角の和で角度を求める
・平行四辺形・二等辺三角形などの性質を組み合わせて求める
・「x°」や文字式を含む角度の問題 - Cゾーン:証明問題・やや応用… 約20〜30%
・三角形の合同の証明(1問はほぼ定番)
・平行四辺形であることの証明・性質を使った証明
・角度の関係を説明させる簡単な理由づけ問題 - Dゾーン:作図・発展問題… 0〜10%
・垂直二等分線・角の二等分線の作図
・条件を満たす点の作図・領域の問題(教科書レベル+α)
学校によって配点や問題数は違いますが、「A・Bゾーンで確実に得点する」「Cゾーンの証明で半分以上取る」ことが、平均点+10〜20点を狙うときの目標になります。
2-3. 学期ごとの範囲イメージ
学校差はありますが、中2図形は次のような時期にテスト範囲に入ることが多いです。
- 1学期〜前期:
・「平行線と角」〜「三角形・四角形」あたりが1回目の図形テスト範囲になりやすいです。
→ 図形の用語・性質・角度計算が中心。 - 2学期:
・「多角形の内角・外角」+「合同と証明」がメインテーマになることが多いです。
→ 証明問題が本格的に登場し、配点も高め。 - 3学期:
・図形全体の復習+作図・応用問題が扱われる学校もあります。
→ 学年末テストで、「中1〜中2図形のまとめ」として出されることも。
お子さんの学校のテスト範囲表を見ながら、「今はどのブロックをやっていて、次に何が来るのか」を確認しておくと、先取りや復習の計画が立てやすくなります。
2-4. どこから手をつける?学習の優先順位
中2図形が苦手な場合、次の順番で押さえていくのがおすすめです。
- Step1:平行線と角(★)
→ 同位角・錯角・対頂角の位置関係を、図の上で指さして説明できるようにする。 - Step2:三角形・四角形(★)
→ 「どの図形にどんな性質があるか」を表やカードで整理して覚える。 - Step3:多角形の内角・外角(★)
→ 公式を丸暗記ではなく、「三角形に分ける」図を描きながら理解する。 - Step4:合同と証明(★)
→ 合同条件を覚えたうえで、「証明の型(文章テンプレ)」をくり返しマネして書く。 - Step5:作図
→ コンパス・定規の扱いに慣れればOK。苦手でも、まずは頻出の「垂直二等分線」「角の二等分線」だけでも押さえましょう。
この全体マップを頭に入れておくと、「今どこにいるか」「次に何をすればテストの点が伸びるか」が子ども自身にも見えやすくなり、モチベーションの維持にもつながります。
3. 定期テスト頻出パターン10選

ここでは、「これができたら高得点」という頻出パターンを、ミニ問題集のような形でまとめます。実際のテストを意識して、
- ① 出題例(文章+簡易図イメージ)
- ② 解き方の流れ
- ③ よくあるミス
- ④ 類題1問
という形で整理しているので、「まずは例題を読み流す → 類題に挑戦」の順で使ってみてください。
3-1. 平行線の同位角・錯角
出題例:
下の図のように、直線ℓと直線mは平行である。∠1=50°のとき、∠2と∠3の大きさを求めなさい。
(※図:平行な2本の直線を横に引き、左側で斜めの線が交わって∠1、右側で同じ斜めの線が交わって∠2・∠3ができているイメージ)
解き方の流れ:
- 直線ℓ ∥ 直線m より、同位角・錯角・対頂角の関係を確認する。
- ∠1と同位角の位置にある角を見つけ、∠2=50°と分かる。
- ∠2と∠3が対頂角の位置関係なら、∠3=∠2=50°となる。
- 関係を言葉で書く練習
例)直線ℓ ∥ 直線m より、∠1と∠2は同位角だから、∠2=50°。
よくあるミス:
- 「平行」のマーク(//)を見落として、同位角・錯角の関係が使えない。
- 同位角と錯角の位置を混同する。
- 対頂角を見つけられず、余計な計算をしてしまう。
類題:
直線aと直線bは平行である。図のように、∠A=65°のとき、同位角の位置にある∠Bと、錯角の位置にある∠Cの大きさを求めなさい。
3-2. 三角形の内角の和(180°)
出題例:
△ABCの内角のうち、∠A=40°、∠B=65°である。∠Cの大きさを求めなさい。
解き方の流れ:
- 三角形の内角の和は180°であることを確認。
- 180°−(40°+65°)=180°−105°=75° を計算。
- 答え:∠C=75°。
よくあるミス:
- 加法・減法の計算ミス(特に暗算でやってしまうと要注意)。
- 内角を2つしか使わずに引き算してしまう(180°−40°=140°など)。
- 「外角」と混同している(内角と外角の関係が頭の中でごちゃごちゃ)。
類題:
△PQRにおいて、∠P=x°、∠Q=50°、∠R=70°である。xの値を求めなさい。
3-3. 三角形の外角
出題例:
下の図のように、△ABCの頂点Cの外角を∠xとする。∠A=35°、∠B=55°のとき、∠xの大きさを求めなさい。
(※図:△ABCのCの外側に1本線を伸ばし、その角が∠xになっているイメージ)
解き方の流れ:
- 三角形の外角は、向かい合う2つの内角の和になる性質を思い出す。
- ∠x=∠A+∠B なので、35°+55°=90°。
- 答え:∠x=90°。
よくあるミス:
- 隣り合う内角(Cの内角)と「180°から引く」ことしか考えられない。
- どの2つの内角が外角と関係しているのか分からなくなる。
類題:
△DEFで、頂点Fの外角を∠yとする。∠D=48°、∠E=67°のとき、∠yの大きさを求めなさい。
3-4. 多角形(n角形)の内角と外角
出題例:
1つの内角が120°である正多角形がある。この多角形は何角形か、求めなさい。
解き方の流れ:
- 正n角形の1つの外角は、360°÷n で求められる。
- 外角と内角は一直線で180°だから、内角+外角=180°。
- 1つの内角=120°なので、外角=180°−120°=60°。
- 360°÷n=60° より、n=360÷60=6。
- 答え:この多角形は6角形(正六角形)。
よくあるミス:
- 内角の和の公式((n−2)×180°)と、1つの内角を求める式をごちゃごちゃにする。
- 外角の和が360°であることを忘れている。
類題:
正n角形の1つの外角が30°である。このとき、この多角形は何角形か求めなさい。
3-5. 二等辺三角形の性質
出題例:
二等辺三角形ABCで、AB=ACである。頂点Aの角を∠Aとし、底角を∠B、∠Cとする。∠A=40°のとき、∠Bの大きさを求めなさい。
解き方の流れ:
- 二等辺三角形では、「等しい辺に向かい合う角が等しい」ことを確認。
- AB=AC だから、∠B=∠C。
- 三角形の内角の和より、∠A+∠B+∠C=180°。
- 40°+∠B+∠B=180° → 2∠B=180°−40°=140° → ∠B=70°。
よくあるミス:
- どの辺が等しいのか、図にマークを書かずに頭の中だけでやってしまう。
- ∠Bと∠Cが等しいことを書かずに途中式だけで解こうとして混乱する。
類題:
二等辺三角形XYZで、XY=YZである。頂点Yの角を80°とするとき、底角∠Xの大きさを求めなさい。
3-6. 合同の条件(SSS, SAS, ASA, RHS)
出題例:
△ABCと△DEFについて、AB=DE、BC=EF、CA=FDであり、3つの辺の長さがそれぞれ等しい。このとき、2つの三角形が合同であることを証明しなさい。
解き方の流れ:
- 合同条件のうち、どれに当てはまるかを考える(この場合はSSS)。
- 「AB=DE、BC=EF、CA=FDより、3組の辺がそれぞれ等しい」ことを整理。
- 「したがって、△ABC≡△DEF(3組の辺がそれぞれ等しいから)」と合同を書く。
よくあるミス:
類題:
直角三角形△GHIと△JKLにおいて、∠G=∠J=90°、GH=JK、HI=KLである。このとき、2つの三角形が合同であることを証明しなさい。(※どの合同条件を使うかも答えなさい。)
3-7. 証明の書き出しパターン
出題例:
図のように、平行四辺形ABCDがある。点Eは辺ADの中点、点Fは辺BCの中点である。△AEFと△CEFが合同であることを証明しなさい。
(※図:平行四辺形の上下の辺の中点同士を結んで三角形が2つできているイメージ)
解き方の流れ(書き出し部分):
- 「仮定」から書き始めるのが基本。
例)「AD=BCであり、EはADの中点、FはBCの中点である。」など。 - 中点の意味を書き下ろす。
例)「EはADの中点より、AE=ED。」「FはBCの中点より、BF=FC。」 - 平行四辺形の性質(向かい合う辺が平行・等しい)を書き出す。
よくあるミス:
- 問題文に書いてある条件をそのまま書き写さない(中点の意味などを使えなくなる)。
- いきなり合同条件を書こうとして、理由が足りなくなる。
類題:
二等辺三角形ABCがあり、AB=ACである。辺BCの中点をDとするとき、△ABDと△ACDが合同であることを証明しなさい。(書き出し部分を意識して書いてみよう。)
3-8. 証明の最後の結び(結論の書き方)
出題例:
△ABCと△DEFが合同であることを示したあと、「対応する辺が等しいことを使って、AD∥CFであることを証明しなさい。」という問題が出たとします。
解き方の流れ(結び部分の考え方):
- まず、どの2つの角や辺が等しいかを合同から読み取る。
- 「1組の内角が等しいから平行」など、平行の条件と結びつける。
- 最後は「よって、AD∥CFである。」のように、問題文の言葉を使ってきちんと締める。
よくあるミス:
- 「したがって合同である」で終わってしまい、本当に聞かれている結論(平行・垂直など)まで書かない。
- 途中の式だけで終わり、文章でまとめない。
類題:
△PQRと△STUが合同であり、∠P=∠Sであることが分かった。このとき、「直線QRと直線TUが平行である」ことを、文章で結論まで書きなさい。
3-9. 作図:垂直二等分線
出題例:
線分ABの垂直二等分線を作図しなさい。また、その作図の手順を説明しなさい。
解き方の流れ:
- コンパスの針を点Aに当て、線分ABの長さの半分より少し長めに開く。
- 上と下に弧を引く。
- コンパスの開きを変えずに点Bに針を移し、同じく上と下に弧を引き、2つの交点を作る。
- その交点2つを定規で結ぶと、線分ABの垂直二等分線となる。
よくあるミス:
- コンパスの開きが短く、弧が交わらない。
- 交点をしっかり書かずに線だけ引いて、どこを通っているのか分からなくなる。
類題:
点Pが、線分CDの垂直二等分線上にあるとき、PCとPDの長さの関係を説明しなさい。(作図と性質をセットで理解する問題です。)
3-10. 作図:角の二等分線
出題例:
∠XYZを2つの等しい角に分ける角の二等分線を作図しなさい。また、その作図の手順を説明しなさい。
解き方の流れ:
- コンパスの針を頂点Yに当て、2つの辺をまたぐように弧を引き、辺XYと辺YZとの交点をそれぞれA、Bとする。
- コンパスの開きを少し変え、点Aから弧を引く。
- 同じ開きのまま点Bから弧を引き、2つの弧が交わる点をCとする。
- YとCを直線で結ぶと、それが∠XYZの角の二等分線になる。
よくあるミス:
- 最初の弧が短く、辺に交点ができない。
- 2回目の弧の開きを変えてしまい、交点がずれてしまう。
類題:
角の二等分線上にある点Qについて、「Qから2つの辺までの距離が等しい」ことを言葉で説明しなさい。(作図の意味をおさえる問題です。)
4. 角度問題の解法テンプレ
ここでは、「平行線+角度」の問題を、毎回同じ手順で解けるようにするためのテンプレをまとめます。実際に手を動かすときは、必ず図に書き込みながら進めてください。
4-1. 平行線と角の“要点シート”
まずは、平行線まわりの基本をコンパクトに整理しておきます。テスト前は、ここだけでもさらっと見直すと効果的です。
- 同位角:平行な2本の線で、「同じ位置」にある角は等しい。
┗ 図で見ると、「コの字」や「Пの字」の同じ場所にある角。 - 錯角:平行な2本の線で、「Z型」の位置にある角は等しい。
┗ 左上と右下/左下と右上のように、斜めに向き合うペア。 - 対頂角:2本の直線が交わるとき、「X型」で向かい合う角は等しい。
- 直線の角:一直線上の角の和は180°。
- 三角形の内角の和:どんな三角形でも、内角の和は180°。
角度問題では、「同位角・錯角・対頂角 → 直線180° → 三角形の180°」の流れで考えることが多いです。
4-2. 解き方の4ステップ(思考手順)

平行線がからむ角度問題は、次の4ステップで統一しましょう。
- 平行な線を見つけて印(★)をつける
・図の中から「//」マークや「平行」と書かれた部分を探し、2本の線のそばに★や二重線を書き込む。
・平行を見つけられないと、同位角・錯角が一切使えません。 - 同位角/錯角を、線や記号でつなぐ
・「同じ角度」だと分かったペアには、①②など同じ番号をつける。
・Z型(錯角)やコの字型(同位角)が見えたら、その2つを弧や線で結ぶ。 - 三角形の180°や、直線の180°を使って式を作る
・「三角形の3つの角」「一直線上の2つの角」など、180°になるセットを探す。
・見つけたら、「◯°+◯°+x=180°」「◯°+x=180°」のように式を書く。 - xで方程式を立てて解く
・計算自体は小学校〜中1レベル。暗算でやらず、1行ずつ式にする。
・最後に「∴∠A=◯◯°」と、求めた角の名前まで書いて終了。
4-3. 典型例題①:平行線+三角形の角度
【問題】
下の図で、直線ℓと直線mは平行である。∠1=30°、∠2=50°のとき、∠xの大きさを求めなさい。
(※イメージ:平行な2本の横線ℓ,mがあり、左上で斜めの線がℓと交わって∠1、右上で別の斜めの線がℓと交わって∠2、2本の斜めの線とmで三角形ができ、その底角が∠x)
【解くときの書き込み手順】
- 平行な線に印をつける
・直線ℓと直線mの横に、//マークや★をつけて「平行」を強調する。
・「あ、ここで同位角・錯角が使えるな」と意識する。 - 同位角・錯角を見つけて番号をつける
・∠1と、三角形の左上の角が同位角になっていることに気づく。
・三角形の左上の角に「30°」と書き込み、「(同位角)」とメモしておく。
・∠2と、三角形の右上の角も同位角なら、そこに「50°」と書き込む。 - 三角形の180°を使って式を作る
・三角形の3つの角が「30°」「50°」「x」と分かった状態を図に反映する。
・式:30°+50°+x=180°。 - xを求める
・30°+50°=80° → 80°+x=180°。
・x=180°−80°=100°。
・答え:∠x=100°。
【よくあるミス】
- 平行な線に印をつけず、同位角・錯角を使い忘れる。
- 三角形の角に「30°」「50°」を書き込まず、頭の中だけで計算して混乱する。
- 三角形の角を2つしか足さずに引き算してしまう(例:180−30=150とだけ計算してしまう)。
【類題】
直線aと直線bは平行である。図のように、∠1=45°、∠2=65°のとき、三角形の残りの角∠yの大きさを求めなさい。
(解き方ヒント:平行線に印→同位角を書き込み→三角形の180°で式を立てる)
4-4. 典型例題②:円周角や正三角形がからむパターン
【問題】
下の図のように、円Oの周上に点A,B,Cがあり、∠AOCは中心角、∠ABCは円周角である。∠AOC=120°のとき、∠ABCの大きさを求めなさい。また、点A,B,Cでできる三角形ABCが正三角形であるときの各内角の大きさも求めなさい。
(※イメージ:円の中心OからA,Cへ半径を引き、中心角∠AOC=120°。その弧AC上に点Bがあり、∠ABCが円周角)
【解くときの書き込み手順】
- 中心角と円周角の関係を書き込む
・円周角の性質:円周角=中心角の½ を思い出す。
・∠ABCは弧ACに対する円周角なので、図の∠ABCのところに「中心角の半分」とメモしておく。 - 円周角の大きさを計算する
・∠ABC=120°÷2=60° と計算し、図に「60°」と書く。 - 正三角形の場合の内角
・もし△ABCが正三角形なら、3つの辺が等しい。
・どの内角も等しいので、三角形の内角の和より 180°÷3=60°。
・したがって、∠A=∠B=∠C=60°。
【よくあるミス】
- 中心角と円周角の関係を逆にしてしまい、「円周角×2=中心角」を忘れる。
- 正三角形の内角を60°と知っていても、図に書かずに頭の中だけで処理して混乱する。
【類題】
円Oの中心角∠AOC=90°である。弧ACに対する円周角∠ABCの大きさを求めなさい。また、△ABCが正三角形であるとき、中心角∠AOCの大きさはいくらになるか考えてみよう。
4-5. 補助線の入れ方:典型パターン3つ
角度問題に慣れてきたら、「どこに補助線を入れるか」が得点アップのカギになります。ここでは、よく使う3パターンだけ覚えておきましょう。
① 三角形をつくる補助線
使う場面:
・角度の関係がバラバラで、180°を使える「三角形」が見えないとき。
入れ方のコツ:
- 平行な2本の線がある場合、上の線と下の線を斜めの線で結んで三角形を作る。
- 「ここに線を引けば三角形が1つ増える」という場所をさがす。
② 平行を増やす補助線
使う場面:
・同位角・錯角を使いたいのに、平行な線が足りないとき。
入れ方のコツ:
③ 対称な形や二等分を強調する補助線
使う場面:
・二等辺三角形や平行四辺形など、「左右対称のような形」があるのに、角度が見えにくいとき。
入れ方のコツ:
- 頂点から底辺の中点に向かって線を引くと、三角形が2つに分かれ、合同が使いやすくなる。
- 対角線を引くと、同じ形の三角形が2つできて、角度の関係が整理しやすい。
小さなコツ:
- 補助線は1本だけに絞る(引きすぎると余計に分かりにくくなる)。
- 引いた補助線のそばに、「平行」「二等分」など意味をメモしておく。
この「4ステップ+例題2パターン+補助線3つ」をセットで練習すると、角度問題の8〜9割は同じ考え方で解けるようになります。
5. 合同・証明の完全テンプレ
ここでは、中2図形の山場である「合同の証明」を、テンプレ+代表パターンで一気に整理します。
「どの条件を使うか分からない」「文章の書き方が分からない」という状態から、「型どおりに書けばとりあえず1問は書ける」ところまで持っていくことが目標です。
5-1. 合同条件は4種類だけ覚える(+イメージ)
まず、合同条件は次の4つだけをはっきり区別して暗記します。
- SSS:3組の辺がそれぞれ等しい
┗ 例)三角形の3辺の長さがピッタリ同じ組み合わせ。 - SAS:2組の辺と、その間の角がそれぞれ等しい
┗ 「辺・角・辺」がセット(角は「はさみうち」の角)。 - ASA:1組の辺と、その両端の角がそれぞれ等しい
┗ 「角・辺・角」がセット(辺は2つの角にはさまれている)。 - RHS(直角三角形):1つの直角と、その直角をはさむ斜辺と1つの辺がそれぞれ等しい
┗ 直角三角形だけの特別ルール。「Right angle(直角)+Hypotenuse(斜辺)+Side(辺)」の頭文字。
まずはこの4つを、ノートの1ページに図つきでまとめて何度も見直すだけでも、証明問題への抵抗がかなり減ります。
5-2. 証明文の「型」:書き出し・中盤・結び
証明の文章は、次の3パーツに分けて覚えると楽になります。
① 書き出し(仮定を書くパート)
問題文に書いてある条件を、ほぼそのままうつすイメージです。
△ABCと△DEFにおいて, AB=DE,BC=EF,CA=FD である。
② 中盤(合同条件をそろえるパート)
書き出しの条件を整理して、どの合同条件が使えるかをはっきりさせます。
したがって,3組の辺がそれぞれ等しいので,
③ 結び(合同を書く → 対応する角・辺へ)
合同そのものと、そこから言えることを書きます。
△ABC≡△DEF (SSSより) よって,対応する角は等しいから, ∠A=∠D,∠B=∠E,∠C=∠F である。
この「書き出し → 条件をそろえる → 合同 → 対応する角・辺へ」の流れを、どの問題でも同じ型で使うのがポイントです。

5-3. 合同条件別「代表証明」テンプレ
5-3-1. SSS:3組の辺が等しいとき
【問題(代表パターン】
図のように、△ABCと△DEFがあり、AB=DE、BC=EF、CA=FDである。
このとき、2つの三角形が合同であることを証明しなさい。
【穴埋め証明(練習用)】
△ABCと△DEFにおいて, AB=DE,BC=EF,CA=FD より, 3組の [ 1 ] がそれぞれ等しい。 したがって, △ABC≡△DEF ( [ 2 ] より)
【穴埋めの答え】
- [1] 辺
- [2] SSS
【完全記述の例】
△ABCと△DEFにおいて, AB=DE,BC=EF,CA=FD である。 したがって,3組の辺がそれぞれ等しいので, △ABC≡△DEF (SSSより) よって,対応する角は等しいから, ∠A=∠D,∠B=∠E,∠C=∠F である。
【ポイント&よくあるミス】
- 「3組の辺がそれぞれ等しい」と日本語で1回まとめるのがコツ。
- 最後に「どの角どうしが等しいか」を書かずに終わると減点されやすい。
5-3-2. SAS:辺・角・辺が等しいとき
【問題(代表パターン)】
図のように、△ABCと△DEFがあり、AB=DE、BC=EF、∠B=∠Eである。
このとき、2つの三角形が合同であることを証明しなさい。
【穴埋め証明(練習用)】
△ABCと△DEFにおいて, AB=DE,BC=EF,∠B=∠E である。 したがって,2組の辺とその間の [ 1 ] がそれぞれ等しいので, △ABC≡△DEF ( [ 2 ] より)
【穴埋めの答え】
- [1] 角
- [2] SAS
【完全記述の例】
△ABCと△DEFにおいて, AB=DE,BC=EF,∠B=∠E である。 したがって,2組の辺とその間の角がそれぞれ等しいので, △ABC≡△DEF (SASより) よって,対応する角は等しいから, ∠A=∠D,∠C=∠F である。
【ポイント&よくあるミス】
- 「その間の角」になっているか必ず図で確認(辺BAとBCにはさまれた角が∠Bになっているか)。
- ただ「2組の辺と角」と書いてしまうと×。「その間の角」まで書くこと。
5-3-3. ASA:角・辺・角が等しいとき
【問題(代表パターン)】
図のように、△ABCと△DEFがあり、∠A=∠D、∠B=∠E、AB=DEである。
このとき、2つの三角形が合同であることを証明しなさい。
【穴埋め証明(練習用)】
△ABCと△DEFにおいて, ∠A=∠D,∠B=∠E,AB=DE である。 したがって,1組の辺とその両端の [ 1 ] がそれぞれ等しいので, △ABC≡△DEF ( [ 2 ] より)
【穴埋めの答え】
- [1] 角
- [2] ASA
【完全記述の例】
△ABCと△DEFにおいて, ∠A=∠D,∠B=∠E,AB=DE である。 したがって,1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しいので, △ABC≡△DEF (ASAより) よって,対応する角は等しいから, ∠C=∠F である。
【ポイント&よくあるミス】
- 辺ABが、∠Aと∠Bの両端にあることを図で確認(ここがASAの条件)。
- 「角が2つ等しければ合同」と思い込まないこと(辺の条件も必要)。
5-3-4. RHS:直角三角形の合同
【問題(代表パターン)】
直角三角形△ABCと△DEFがあり、∠C=∠F=90°、AB=DE、BC=EFである。
このとき、2つの三角形が合同であることを証明しなさい。
【穴埋め証明(練習用)】
直角三角形 △ABC と △DEF において, ∠C=∠F=90°,AB=DE,BC=EF である。 したがって,1つの直角と斜辺およびその直角をはさむ1辺が それぞれ等しいので, △ABC≡△DEF ( [ 1 ] より)
【穴埋めの答え】
- [1] RHS
【完全記述の例】
直角三角形 △ABC と △DEF において, ∠C=∠F=90°,AB=DE,BC=EF である。 したがって,1つの直角と斜辺およびその直角をはさむ1辺が それぞれ等しいので, △ABC≡△DEF (RHSより) よって,対応する角は等しいから, ∠A=∠D,∠B=∠E である。
【ポイント&よくあるミス】
- ABが斜辺、BCとEFが直角をはさむ辺になっているか、図で必ず確認。
- 「直角三角形だからSAS」としてしまうミスに注意(RHSを優先して使う)。
5-4. 「穴埋め証明」→「完全記述証明」の2段階練習
証明をいきなり最初から最後まで書くのはハードルが高いので、次の2段階で練習するとスムーズです。
- Step1:穴埋め証明で「言葉」をインプット
・今回のような[ ]つきの証明を、まずは教科書・問題集で何問か解く。
・特に、「したがって〜より」「よって〜である」の部分を意識して覚える。 - Step2:同じ問題を、穴埋めなしで書き直す
・答えを見ないで、白紙に証明文を再現してみる。
・どうしても出てこない表現は、色ペンでチェックして暗記。
同じ問題を2回やるのはムダに見えますが、証明は「書き方の型を覚える」ことが目的なので、繰り返し練習が非常に効果的です。
5-5. そのまま使える「書き出し・中盤・結び」テンプレ集
① 書き出しテンプレ
△ABCと△DEFにおいて, AB=DE,BC=EF,CA=FD である。 △ABCと△DEFにおいて, ∠A=∠D,∠B=∠E,AB=DE である。 直角三角形 △ABC と △DEF において, ∠C=∠F=90°,AB=DE,BC=EF である。
② 中盤(合同条件につなげる)テンプレ
したがって,3組の辺がそれぞれ等しいので, △ABC≡△DEF (SSSより) したがって,2組の辺とその間の角がそれぞれ等しいので, △ABC≡△DEF (SASより) したがって,1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しいので, △ABC≡△DEF (ASAより) したがって,1つの直角と斜辺およびその直角をはさむ1辺が それぞれ等しいので, △ABC≡△DEF (RHSより)
③ 結びテンプレ(合同 → 角や辺の等しさ)
よって,対応する角は等しいから, ∠A=∠D,∠B=∠E,∠C=∠F である。 よって,対応する辺は等しいから, AB=DE,BC=EF である。 よって,対応する角が等しいので, ∠B=∠E である。
このテンプレをノートの見開き1ページにまとめておき、テスト前や証明問題に入る前に必ずチラッと確認してから問題に取り組むと、証明への苦手意識がグッと下がります。
6. 作図・図の書き方
作図は、「コンパスと定規を決められた手順で使えるか」を見る問題です。
ここでは、定期テストで頻出の 垂直二等分線・角の二等分線・平行線の作図について、手順・よくある失敗・練習問題をまとめます。
6-1. 垂直二等分線の作図
【どんなときに使う?】
・線分のまん中を通り、その線分に垂直な線をひきたいとき(「中点」と「直角」を同時に作る)。
6-1-1. 手順(図に書き込む順番)
線分ABの垂直二等分線を作図する例で説明します。
- コンパスの半径を決める
・コンパスの針を点Aに当て、線分ABの長さの半分より少し大きく開く。
┗ 「ABの半分より長め」がポイント。短すぎると次の弧が交わらない。 - 点Aから上と下に弧を描く
・コンパスの開きを変えずに、線分ABの上側と下側に弧を描く。
┗ 上と下に1つずつ「アーチ」ができるイメージ。 - 点Bから同じ半径で弧を描く
・コンパスの針を点Bに移し、半径を変えずに、さきほどと同じように上と下に弧を描く。
┗ このとき、Aから描いた弧と交わるようにする。 - 弧の交点2つを定規で結ぶ
・上側の交点をP、下側の交点をQとし、定規でPとQを結ぶ。
・直線PQが、線分ABの垂直二等分線になる。

6-1-2. よくある失敗
- コンパスの開きが短くて、弧が交わらない。
- 点Aと点Bでコンパスの半径を変えてしまう(交点がずれて正しい垂直二等分線にならない)。
- 弧の交点をはっきり書かず、どこを結んだのか分からない。
- 線分ABの両端を通っていない(ずれた場所に線をひいてしまう)。
6-1-3. 練習問題
【練習】
長さ6cmの線分ABをかき、その垂直二等分線を作図しなさい。
また、作図した線が線分ABと交わる点をMとし、AM=BMとなっていることを確かめなさい。
6-2. 角の二等分線の作図
【どんなときに使う?】
・1つの角をちょうど半分に分けたいとき(「左右同じ大きさの角」を作る)。
6-2-1. 手順(図に書き込む順番)
∠XYZの角の二等分線を作図する例で説明します。
- 頂点から弧を描いて2つの辺に交点をつくる
・コンパスの針を頂点Yに当て、角の両方の辺(Y X方向とY Z方向)をまたぐように弧を描く。
・その弧と辺YXの交点をA、辺YZの交点をBとする。 - 交点AとBから弧を描く
・コンパスの半径を少し小さめに調整する。
・針をAに当て、角の内部に弧を1つ描く。
・同じ半径のまま針をBに移し、さきほどの弧と交わるように弧を描く。
┗ 角の内側に交点Cができる。 - 頂点Yと交点Cを定規で結ぶ
・YとCを直線で結ぶと、それが∠XYZの角の二等分線になる。
6-2-2. よくある失敗
- 最初の弧が短くて、辺YX・YZに交点ができていない。
- 2回目の弧を描くとき、AとBでコンパスの半径を変えてしまう。
- 交点Cをはっきり描かず、別の場所を結んでしまう。
- 最後にYとCを結び忘れ、作図が中途半端なままになる。
6-2-3. 練習問題
【練習】
30°〜120°程度の大きさの角∠XYZを自由にかき、その角の二等分線を作図しなさい。
また、二等分線と辺YX・YZの間の角の大きさを分度器で測り、2つの角がほぼ等しいことを確かめなさい。
6-3. 平行線の作図(1本の線に平行な線を引く)
【どんなときに使う?】
・ある直線ℓに対して、「点Pを通る平行な線」を作図したいときに使います。
(合同・証明の問題や、角度問題の補助線としてもよく出てきます。)
6-3-1. 手順(平行線を作る典型的な方法)
直線ℓと、その外側にある点Pが与えられているとします。
- 直線ℓ上に点Aをとる
・直線ℓの上に、作図しやすい場所に点Aを1つとる。 - 点Pと点Aを結ぶ
・定規でPとAを結び、線分PAをかく。 - ∠PAℓをコピーするイメージで作図
・頂点Aの角(直線ℓと線分APがつくる角)を、点Pにうつすように作図する。
例:
・コンパスで、角∠PAℓの大きさを測り、点Pを頂点とする同じ角を作る方法など。 - Pを通り、ℓと平行な線をひく
・コピーした角の片方の辺を延長し、直線としての平行線を完成させる。
※学校や教材によって、角のコピーを使う方法/垂直二等分線を2回使う方法など複数のやり方があります。
授業で習った方法を1つ「自分の型」として決めておき、毎回同じやり方で描くのがおすすめです。
6-3-2. よくある失敗
- 「平行」と言われているだけで、作図ではなく“フリーハンドのつもり”で線を引いてしまう。
- 線分の長さや角度をコンパスで正確に写さないため、微妙に平行になっていない。
- 点Pを通っていない線を引いてしまう。
6-3-3. 練習問題
【練習】
ノートの下の方に直線ℓを1本かき、その上に、線から少し離れた位置に点Pをとりなさい。
そのうえで、「直線ℓに平行で、点Pを通る直線」を作図しなさい。
6-4. 作図の採点ポイントと、家庭での練習のコツ
作図の問題では、「きれいさ」よりも「手順どおりに作られているか」が重要です。採点でよく見られるポイントをまとめておきます。
6-4-1. 採点で見られるポイント
- コンパスの跡(弧)が残っているか
┗ 弧を全部消してしまうと、「本当にその方法で作図したのか」が分からず減点になることがあります。 - 必要な交点がはっきり書かれているか
┗ 垂直二等分線なら、弧の交点2つがきちんと見えるか。
┗ 角の二等分線なら、角の内部の交点Cがはっきり描かれているか。 - 指示された点を通っているか
┗ 「線分ABの垂直二等分線」「点Pを通る平行線」など、
指定された点や線をちゃんと通っているかを先生は必ず見ます。 - 線がまっすぐか(定規を使っているか)
┗ フリーハンドの線は減点対象。必ず定規を使うこと。
6-4-2. 家での練習プリントの使い方
- 最初は「手順表」を見ながら、大きめの図でゆっくり作図する。
- 慣れてきたら、「何も見ないで1から作図」してみる(テスト本番と同じ条件)。
- 作図が終わったら、コンパスの跡・交点・指定された点を通っているかを自分でチェックする。
- 線が曲がっていてもOK。まずは正しい方法で作れているかを優先し、きれいさは後から整えれば大丈夫です。
この「垂直二等分線」「角の二等分線」「平行線」の3つがスムーズに作図できれば、中2図形の作図問題はほとんど対応できるようになります。
7. 定期テスト1〜2週間前の学習プラン
ここでは、テストで点が取れない原因である 「やるべき順番が曖昧」「計画が続かない」「証明に時間がかかりすぎる」を解消するため完全テンプレを用意しました。
さらに、2週間プラン/1週間プラン/部活が忙しい子向け“15分プラン”まで用意し、どの家庭でも実践できます。
7-1. まず“やる順番”の鉄則
図形のテストでは以下の順番が効率的です。
- 頻出パターン10問の解法を覚える(考え方を固める)
- 角度テンプレ(書き込みの手順を体で覚える)
- 作図(短時間で確実に点に変える)
- 証明(テンプレ+穴埋め→記述)
- ミス問題だけ回す(直前は広げずに絞る)

7-2. 2週間プラン(標準版)
まとまった時間がとれる家庭向け。
「理解→演習→仕上げ」の流れを作ります。
【Day1〜Day5:基礎固め(頻出パターン)】
- 毎日30〜40分
- 頻出10パターンから2問ずつ
- 最初は答えを見ながら“型”を覚える
【Day6〜Day8:角度テンプレ→作図】
- 角度問題:1日3問
- 作図:垂直二等分線→角の二等分線を見開き1ページ
【Day9〜Day11:合同・証明(穴埋め→記述)】
- 最初は穴埋め(SAS/SSS/ASA/RHSの流れを確認)
- 慣れたら記述で再現(白紙に書き直す)
【Day12〜Day13:ミス問題整理】
- ×印のついた問題だけをやり直す
- “理解していない原因”を書き出す
【Day14:テスト前日】
- 新しい問題は絶対やらない
- ミス問題だけノート1枚
7-3. 1週間しか時間がない場合
部活や行事が続く週など、短期集中で結果を出す版です。
| 日付 | やること |
|---|---|
| 7日前 | 頻出パターン10問から5問(3角度+1作図+1証明) |
| 6日前 | 角度テンプレ3問+補助線パターン |
| 5日前 | 作図(垂直二等分線・角の二等分線) |
| 4日前 | 証明(SAS+SSS) |
| 3日前 | 証明(ASA+RHS) |
| 2日前 | ミス問題だけ(10〜15分) |
| 前日 | ノート見返し(新しい問題禁止) |
「広げないで絞る」のが1週間版のポイントです。
7-4. 部活が忙しい子向け“平日15分プラン”
忙しくても絶対に点を落とさないためのミニプラン。
| 曜日 | 内容(15分だけ) |
|---|---|
| 月 | 角度のテンプレ書き込み(3問) |
| 火 | 作図:垂直二等分線(2回) |
| 水 | 作図:角の二等分線(2回) |
| 木 | 証明(穴埋め1問) |
| 金 | 証明(穴埋め1問+結び文の暗記) |
| 土 | 頻出10パターンから3問だけ |
| 日 | ミス問題だけやる(広げない) |
15分×7日=約2時間
それでも作図+証明+角度の型は固まるので、十分に点が取れます。
7-5. 「何で勉強するか」教材別の使い方
通信教育・学校ワーク・市販教材をどう組み合わせるかまとめます。
① 通信教育(例:スマホ教材・タブレット系)
- 短時間で角度・作図の基礎を反復
- 証明の「穴埋め型」は通信教育で親しむと楽
② 学校ワーク
- 必ずテスト範囲を前から順に(飛ばさない)
- ×をつけて「ミス問題リスト」を作る
③ 市販問題集(難問は後回し)
- 基礎が固まったあとに使う
- 角度・証明の「類題」を追加する感覚で
この使い方で通信教育+学校ワーク+市販の相乗効果が出ます。
7-6. テスト本番:時間配分の“型”
図形テストは「証明で詰まって崩れる」のが典型なので、先に点を回収する作戦が有効です。
- 大問1(角度):10分
→ 必ず点が取れるところを最初に - 大問2(作図):10分
→ ここも確実に点が取れる - 大問3(証明):20分
→ 大問1・2を先に済ませてから集中
証明は最後に回すのが鉄則。
最初に証明で時間を使ってしまうと、合計点が伸びません。
7-7. 仕上げの“3つだけ”チェックリスト
- □ 角度はテンプレ通り書ける?
- □ 作図は弧と交点を消してない?
- □ 証明は「書き出し→条件→合同→結び」が型どおり?
7-8. 全体時間管理(親の視点)
「本番直前に地獄になるのは避けたい…」という家庭ほど、週の中で“図形優先日”を決めるのが有効です。
例:“水曜は図形の日”
- 平日15〜30分だけ図形
- 土日は“ミス問題”まとめ
時間が限られていても、これで安定して得点源になります。
部活や他教科との両立も含めた「週ごとの時間配分」を整えたい場合は、下の記事で詳しく解説しています。
→ 【保存版】中学生の部活と勉強の両立ガイド
8. 家庭学習ルーティンとミスノート
- 1日15~20分でOK(部活ありでも続けやすい)
- 「全部復習」ではなくミスだけを残す
- ミス理由を書いて「次どうする」を決めると定着が早い
8-1. ミスノートの書き方(図形専用フォーマット)
| 問題番号 | ミスの種類 | 次に気を付けること |
|---|---|---|
| P13-② | 角度の関係見落とし | 同位角の線を必ず書き込む |
| P18-① | 証明の書き出し | 「△ABCと△DEFにおいて」固定文を書く |
| P22-③ | 作図手順ミス | まず弧→交点→直線の順に描く |
8-2. 1週間のチェック表(簡易版)
できた日に✔をつけるだけでOK。親が横で確認できると継続しやすいです。
| 日付 | 実施(15〜20分) | ミスノート更新 |
|---|---|---|
| 月 | ✔ | ✔ |
| 火 | ✔ | − |
| 水 | ✔ | ✔ |
| 木 | − | − |
| 金 | ✔ | ✔ |
| 土 | ✔(まとめ) | ✔ |
| 日 | 休 | 休 |

9. 確認テスト10問(自宅でできる)
角度3問/合同条件2問/証明3問/作図2問
<全部○ならテスト準備完了!>
※なるべく「学校ワークレベルの典型問題」から出してあります。
「一行ヒント」と「答え」も付けているので、親子でチェックが可能です。
【角度問題(3問)】
[問1]平行線と同位角/錯角
直線ℓに平行な直線mがあり、同位角が40°です。錯角は何度ですか?
ヒント:「平行線 → 同位角=錯角」
答え:40°
[問2]三角形の外角
三角形ABCで、外角∠Dが110°、内角∠Bが40°です。内角∠Aは何度ですか?
ヒント:外角=隣り合わない内角の和
答え:70°(110=40+A → A=70)
[問3]多角形の内角(n角形)
七角形(7角形)の内角の和は何度ですか?
ヒント:(n−2)×180°
答え:900°
【合同条件(2問)】
[問4]条件の判定
三角形の合同条件として正しいものをすべて選びなさい:
A)SSS B)SAS C)ASA D)AAA
ヒント:角3つはダメ
答え:A, B, C
[問5]どの合同条件?
△ABCと△DEFで、AB=DE、BC=EF、∠B=∠Eです。
どの合同条件を使いますか?
ヒント:「辺・角・辺」
答え:SAS
【証明(3問)】
[問6]穴埋め(書き出し)
△ABCと△DEFにおいて、AB=DE、BC=EF、CA=FDである。
したがって、( 〇 )なので、△ABC≡△DEF。
ヒント:3組の辺が等しい
答え:SSS
[問7]証明の流れ(判断)
直角三角形△ABCと△DEFで、∠C=∠F=90°、AB=DE、BC=EF。
使う合同条件は?
ヒント:直角・斜辺・1辺
答え:RHS
[問8]結びの文(対応する角)
2つの三角形がSASで合同と証明できた。
次に書く文として正しいものは?
A)全ての内角が等しい
B)対応する角が等しい
C)3辺が等しい
ヒント:合同のあと=対応する角へ
答え:B
【作図(2問)】
[問9]垂直二等分線(手順を答える)
線分ABの垂直二等分線を作図したい。
正しい手順を ①〜④で並べ替えなさい。
① Aから弧を描く ② 交点を結ぶ ③ Bから同じ半径で弧 ④ 半径をABの半分より少し長く
ヒント:AB→A→B→結ぶ
答え:④ → ① → ③ → ②
[問10]角の二等分線(確認)
角の二等分線を作図したとき、
弧を描く点として正しいのは?
A)頂点の外側1点だけ
B)角の2つの辺に交点を作る2点
C)どこでもよい
ヒント:最初の弧が両辺に交わる
答え:B
【自己採点のしかた】
- ★8〜10点:定期テストで70〜90点狙える
- ★6〜7点:角度テンプレ+証明の型を復習
- ★5点以下:まず「頻出パターン10問」から
この10問は、実際の定期テストに非常に近い内容にしてあります。
「全部○」になれば、上位層(70点〜90点台)に入れる仕上がりです。
10. 家庭で使えるプリント(本文内)
ここでは、そのままノートに書き写して使える「ミニプリント」を用意しました。
・角度テスト(5問)/・証明の穴埋め(3問)/・作図チェック(2問)をそろえているので、テスト前の最終チェックに使ってみてください。
10-1. 角度テスト(5問)
★時間の目安:10〜15分/ノートに問題を書き写してから解いてください。
- [角度①:平行線と同位角・錯角]
直線ℓに平行な直線mがあり、直線ℓと横切る直線nのなす角を∠1とする。
∠1=45°のとき、平行線の同位角∠2と錯角∠3の大きさをそれぞれ求めなさい。 - [角度②:三角形の内角と外角]
三角形ABCで、内角∠A=50°、内角∠B=60°とする。
(1) 内角∠Cを求めなさい。
(2) 頂点Cの外側に外角∠Dをとるとき、∠Dの大きさを求めなさい。 - [角度③:多角形の内角の和・外角の和]
八角形(8角形)の内角の和と、1つの頂点から出る外角(1つずつ)の和をそれぞれ求めなさい。 - [角度④:二等辺三角形]
二等辺三角形ABCで、AB=ACとする。
頂角∠A=40°のとき、底角∠Bと底角∠Cの大きさをそれぞれ求めなさい。 - [角度⑤:平行四辺形の角]
平行四辺形ABCDで、∠A=70°とする。
(1) ∠B の大きさを求めなさい。
(2) ∠C の大きさを求めなさい。
10-2. 証明の穴埋め(3問)
★時間の目安:15〜20分/文章の「型」を意識して穴を埋めていきます。
[証明①:二等辺三角形の底角]
次の文の( )にあてはまる言葉や記号を入れなさい。
△ABCで、AB=AC である。 このとき、∠B=∠C であることを証明せよ。 証明: AB=AC より、△ABCは( ① )三角形である。 したがって、( ② )が等しい。 よって、∠B=∠C である。
[証明②:合同条件(SAS)]
AB=DE、BC=EF、∠B=∠E である。 このとき、△ABC≡△DEF であることを証明せよ。 証明: △ABCと△DEFにおいて、 AB=DE、BC=EF、∠B=∠E より、 2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい。 したがって、△ABC≡△DEF( ③ )より。 よって、( ④ )がそれぞれ等しい。
[証明③:直角三角形の合同(RHS)]
直角三角形△ABCと△DEFで、∠C=∠F=90°、 斜辺AB=DE、BC=EF である。 このとき、△ABC≡△DEF であることを証明せよ。 証明: △ABCと△DEFにおいて、 ∠C=∠F=90°、AB=DE、BC=EF より、 ( ⑤ )三角形で斜辺と( ⑥ )がそれぞれ等しい。 したがって、△ABC≡△DEF( ⑦ )より。
10-3. 作図チェック(2問)
★時間の目安:10〜15分/コンパスと定規を使って、ノート上で作図してください。
[作図①:垂直二等分線]
長さ6cmの線分ABをかき、その垂直二等分線を作図しなさい。
作図した直線と線分ABの交点をMとし、次のことを確認しなさい。
- ① コンパスの弧(上と下)が両方とも残っているか。
- ② AMとBMの長さがほぼ等しいか、定規で軽く測ってみる。
- ③ 直線が線分ABに対してほぼ90°になっているか、分度器で確認してみる。
[作図②:角の二等分線]
適当な大きさの角∠XYZをかき、その角の二等分線を作図しなさい。
作図後、次のことを確認しなさい。
- ① 最初に描いた弧が、角の両方の辺と交わっているか。
- ② 2つの交点から描いた弧が、角の内部できちんと交わっているか。
- ③ 二等分線の両側の角の大きさが、分度器で測るとほぼ等しいか。
10-4. 解答とポイント(保護者向けの確認用)
◆ 角度テスト(10-1)の答え
- [角度①] ∠2=45°、∠3=45°
- [角度②] (1) ∠C=70° (2) ∠D=110°
- [角度③] 内角の和=(8−2)×180°=1080°、外角の和=360°
- [角度④] ∠B=70°、∠C=70°
- [角度⑤] (1) ∠B=110°(隣り合う角は180°)
(2) ∠C=70°(向かい合う角は等しい)
◆ 証明の穴埋め(10-2)の答え
◆ 作図チェック(10-3)のポイント
- 弧や交点を消さずに残しているか(作図の「証拠」になります)。
- 指定された点(ABの中点、頂点Yなど)をきちんと通っているか。
- 線がフリーハンドではなく、定規を使って引かれているか。
多少ずれていてもかまいません。「手順どおりに作図できているか」を一緒に確認してみてください。
11. 脳科学Tips/心理学Tips:図形を「忘れにくくする」コツ
図形は「一度分かったつもり」になりやすく、数日後にはすぐ忘れてしまう単元です。
脳科学の観点では、「忘れかけた頃にもう一度だけ思い出す」タイミングで復習すると、記憶が長く残りやすいことが分かっています。
11-1. 間隔反復「24h→3日→1週間」のミニスケジュール
図形は、その日に一気にやるより、“少しおいてからもう一度”のほうが定着しやすいです。角度・証明・作図をまとめて回すための、具体的な1週間スケジュールの例です。

◆ 月〜日のサンプルスケジュール
- 月:新しい図形問題(角度・証明・作図を各1問ずつ)を解く。
┗ ミスした問題にだけ「×」印をつけて、ミスノートに番号を書いておく。 - 火(24時間以内):前日の「×」問題だけを解き直す。
┗ 図を簡略化してもう一度描き、「どこに何を書き込むか」を口で説明しながら解く。 - 木(3日後):同じ「×」問題をもう一度見る。
┗ 問題文を全部読まず、ミスノートに描いた図とメモだけを見て「解法の流れ」を思い出す。 - 日(1週間後):同じタイプの新しい問題を1問だけ解く。
┗ ここでスラスラ解けたら、そのパターンはいったん卒業してOK。
この「月→火→木→日」の 4ステップを、角度問題・証明問題ごとに回していくイメージです。
- その日に解いた問題は、24時間以内に「ミスだけ」見直す。
- 3日後・1週間後にも同じミスノートを開き、図をざっくり描き直す。
- 図を見ながら「まず平行をチェック → 同位角/錯角 → 三角形の180°」など、手順を声に出す。
「完璧に覚えてからテストへ」ではなく、「忘れながら、思い出す練習をくり返す」イメージで取り組むと、図形がじわじわ得意になっていきます。
11-2. 図形に特化した“角度だけ復習”の回し方
図形の中でも、特に忘れやすいのが角度問題の「書き込み手順」です。ここでは、角度だけを集中的に定着させる方法をまとめます。
◆ 「角度だけ」ミニセットを作る
- 「平行線+角度」「三角形の内角・外角」「多角形の内角・外角」など、角度問題だけを3〜5問ピックアップして1セットにする。
- 1セットを「10〜15分」で解けるようにし、24h→3日→1週間サイクルで回す。
◆ 毎回必ずやる“3ステップ”
- 平行線に印をつける: // や ★で「ここは平行!」とマーク。
- 同位角・錯角を線で結ぶ: 同じ角度同士に①②など番号を書く。
- 三角形180°/直線180°で式を書く: 図のそばに小さく式を書くクセをつける。
この「3ステップ」を、どの角度問題でも毎回同じ順番でやることが、脳にとっての“テンプレ”になります。
- 角度問題を解くときは、図に書き込みながら、
「今は平行線をチェックしている」「今は同位角を探している」と、頭の中で実況中継する。 - 図(視覚)+手順の言葉(言語)+手を動かす(運動系)を同時に使うと、記憶の定着力がアップします。
11-3. 心理学Tips:図形嫌いの子への声かけと目標設定
図形が苦手な子は、「センスがない」「自分には無理」と感じていることが多いです。ここでは、図形に特化した心理的サポートをまとめます。
◆ 「結果目標」→「行動目標」に書き換える
NGなのは、
- 「次のテストで80点取ろう」
- 「図形の証明を全部できるようにしなさい」
といった、結果だけを求める声かけです。代わりに、こんなふうに言い換えます。
- 結果目標:「図形で80点取りたい」
→ 行動目標:「今日と明日で、角度の問題をそれぞれ3問ずつ解いてみよう」 - 結果目標:「証明を全部書けるように」
→ 行動目標:「SASの証明テンプレをノートに1回写して、1回白紙から書いてみよう」
◆ 図形嫌いの子への会話例
○ 良い例1:
保護者:「図形のテストで80点取りなさい」→(×)
保護者:「今日は大問1レベルの角度問題を、解説を見ながら2問だけ一緒にやってみようか。
できたところに◯をつけて、『どこまで分かったか』を確認してみよう。」(○)
○ 良い例2:
子ども:「証明、センスないからムリ…」
保護者:「センスじゃなくて“型”で覚える問題なんだって。今日は『書き出し部分』だけ、穴埋めで1問やってみようか。
全部じゃなくて、最初の2行だけマスターする日にしよう。」
○ 良い例3(テスト前):
保護者:「図形、まだ全然できてないじゃん!」→(×)
保護者:「ミスが多いのは、まだ覚える途中ってことだね。今日は“ミスだけノート”の1ページ目だけ、もう一回一緒に見直そう。」(○)
- 図形のノートの最後に「できるようになったことリスト」欄を作り、できたパターンを書き出す。
例:「平行線の同位角パターン ○」「垂直二等分線の作図 ○」など。 - 1つ増えるごとに、シールや★マークを付けると、「自分にもできる」が視覚的に分かるようになります。
11-4. もっと“脳×心理”から全体を整えたいとき
学習環境や「勉強するまでの流れ」も含めて、脳科学の視点から家庭学習全体を整えたい場合は、
小学生向けの記事ですが内容は中学生にも応用しやすい 「小学生の『勉強しない』を科学で解決|脳科学×心理×環境の完全ガイド」 も役立ちます。
12. 心理学Tips:やる気の出し方
図形が苦手な子ほど、「分からないからやりたくない」という気持ちになりがちです。
心理学では、「やる気を待つ」のではなく、「小さな行動から始めると、あとからやる気がついてくる」ということが知られています。
- 「結果」より「手順」をほめる
- If-Then プラン:「19:30になったら角度を1問」

- If-Then プランを1つだけ決める。例:「もし夕食後にテレビを消したら → 図形の角度問題を1問だけ解く」。
- 解けたかどうかより、「図をちゃんと描いた」「平行に印をつけた」などの行動をほめる。
- うまくいかなかった日は、「どうしてできなかった?」ではなく「明日はどこを変える?」と、次の一手に意識を向ける声かけをする。
こうした「小さな約束」と「行動を認める声かけ」を積み重ねることで、子どもは少しずつ「図形でも、自分はやればできる」という感覚(自己効力感)を育てていけます。
集中力が続かない・「めんどくさい」が口ぐせになっていると感じる場合は、【心理学×実践】小学生の集中力が“続かない”を解決!家庭で回せる15分トレ&5分ショート術のトレーニングや声かけも、中学生の図形学習に十分応用できます。
反抗期の気配が強く、「勉強の話を出すとすぐぶつかる」というご家庭は、【保存版】中学生の反抗期を乗り越える|親の声かけ10選・7日プラン・スマホ合意書つきも先に読んでおくと、図形学習の声かけがかなり楽になります。
13. 保護者向けサポート
中2図形は、内容そのものよりも、親子での関わり方が結果に大きく影響しやすい単元です。
ここでは、「全部教えようとしない」「問いかけで導く」をベースに、NG声かけの言い換え例と学習後5分の振り返りテンプレをまとめます。
13-1. NG声かけ → 言い換え例
つい言ってしまいがちな言葉を、図形が苦手な子向けの“支える言葉”に変えてみます。

| NG声かけ | 言い換え例(おすすめ) |
|---|---|
| 「なんでこんなのもできないの?」 | 「どのあたりから分からなくなったか、一緒に整理してみようか。」 |
| 「ちゃんと問題文を読みなさい。」 | 「問題文の『ここ』は何をしろって言ってると思う?一緒に読み解いてみよう。」 |
| 「前にも同じミスしたでしょ。」 | 「前と同じところで止まったね。 ミスノートに『次どうする』を書き足してみようか。」 |
| 「早く解きなさい、時間がないよ。」 | 「まずはここまでを5分でやってみよう。 時間が来たら、できたところに◯を付けよう。」 |
| 「証明はセンスがないと無理だよ。」 | 「証明はセンスじゃなくて“型”の問題なんだって。 今日は書き出しの1〜2行だけ一緒に練習してみようか。」 |
ポイントは、「できていない事実」より「次の一歩」に意識を向ける声かけにすることです。
13-2. 「どこで止まった?」を引き出す質問
- 「式を書く前と後で、どこが分からなくなった?」
- 「図に書き込むところまではいけた?それとも、その前で止まった?」
- 「問題を読んだとき、最初に『これは何の問題?角度?証明?』までは分かった?」
子ども自身に「つまずきポイントの場所」を言葉にしてもらうことで、
「分からない=全部できない」ではなく、「この部分だけ助ければ自分で進める」感覚がつきやすくなります。
13-3. 学習後5分の振り返り質問テンプレ(3つだけ)
勉強が終わったあとに5分だけ振り返りの会話を入れると、記憶の定着と自己理解が深まります。
- 「今日、一番『分かった!』と思えたのはどの問題?」
┗ 成功体験を言葉にして終わることで、図形への苦手意識を和らげます。 - 「一番時間がかかったのはどこ?次はどうすると早くできそう?」
┗ ミスノートや学習方法の改善のヒントになります。 - 「明日(次回)は、今日の続きで何をやる?」
┗ 「次にやること」を自分の口で決めさせると、主体性と継続率が上がります。
保護者の役割は、「先生になること」ではなく「良い聞き役になること」です。
全部を教えようとせず、「どこで止まった?」「次はどうする?」という質問で、子どもが自分で考える時間を作ってあげるだけでも、図形の伸び方は大きく変わってきます。
14. 高校受験につながる3ポイント
中2図形は、「今の定期テストだけの単元」ではなく、高校受験数学の“土台”になります。ここでは、
- 入試でどんな形で出題されるか
- 図形分野のおおまかな配点イメージ
- 中2のうちにやっておくと、中3・受験で楽になる“先回りポイント”
を、保護者にも分かりやすく整理します。
14-1. 入試での出題例:中2図形がそのまま出るパターン
公立・私立を問わず、入試数学の図形問題では、中2図形の内容がストレートに出るケースが多いです。
◆ 出題例1:角度問題+平行線(公立入試で定番)
- 「平行線と角」「三角形の内角・外角」「多角形の内角の和」などを組み合わせた角度問題。
- 補助線を1本ひいて、同位角/錯角→内角の和180°で解くパターンが典型。
→ 本記事の「角度テンプレ(平行線→同位角→三角形180°)」が、そのまま入試で使われます。
◆ 出題例2:合同条件+証明(図形証明の基本問題)
- 「二等辺三角形の中点」「平行四辺形の対角線」「直角三角形の合同」などがテーマ。
- SSS/SAS/ASA/RHSのどれで合同を示すかを判断させ、その後「対応する辺が等しい → 平行」「対応する角が等しい → 二等辺」などに発展。
→ 本記事の「合同・証明の完全テンプレ」の型が、そのまま入試証明の“骨組み”になります。
◆ 出題例3:作図+簡単な説明
- 「線分の垂直二等分線」「角の二等分線」「点Pを通る平行線」など。
- 【作図+理由の説明】というセットで問われることもあります。
例:「なぜその点が線分ABから等しい距離にあるといえるか、理由を書きなさい。」など。
→ 本記事の「作図・図の書き方」の手順+採点ポイントが、そのまま“入試で落とさない力”につながります。
14-2. 入試での図形分野の配点イメージ
都道府県や学校によって差はありますが、多くの入試で、
- 数学全体:100点満点(または50点満点)
- そのうち約3〜4割が図形分野(角度・合同・作図・図形応用など)
という構成になっていることが多いです。
特に、
- 「大問1〜2:計算・関数」である程度点を取り、
- 「大問3〜4:図形」でどこまで取れるかが、
〈偏差値50台前半→60台〉に乗せるかどうかの分かれ目になる
という構図になりやすいです。
「図形は苦手でも計算で何とか…」という受験は、中堅〜上位校を目指すほど厳しくなります。
中2のうちに、「角度テンプレ・合同条件・作図の型」を一度仕上げておくと、
中3になってから入試レベルの応用問題に時間を回せるようになります。
14-3. 中2の今やっておくと、中3で得をする“先回りポイント”
高校受験を見据えたとき、中2図形で押さえておきたい「3つの先回り」は次の通りです。
① 角度テンプレ:「平行→同位角・錯角→三角形180°」
- 入試の図形問題でも、最初の2〜3行はほぼこの流れで動きます。
- 中2のうちに、「どの問題でも同じ手順で書き込む」クセをつけておくと、
中3で図形の応用問題(円や相似)が出てきても、動き方が同じなので楽になります。
② 合同条件+証明テンプレ
- 中3では「相似の証明」「三平方の定理」など、さらに難しい証明が出てきますが、
- 文章の書き方自体は、中2の合同証明とほぼ同じ型です。
中2で:
- 「△ABCと△DEFにおいて〜」「したがって〜より」「よって〜である」
中3で:
- 「△ABCと△DEFにおいて〜」「したがって、2つの三角形は相似である」「よって〜である」
というように、“合同→相似→三平方”と、同じ言い回しでレベルアップしていきます。
中2のうちに 「証明の日本語」に慣れておくと、中3で一気に楽になります。
③ 作図の型(垂直二等分線・角の二等分線・平行線)
- 入試レベルの図形問題では、「作図してから証明」「作図してから角度を求める」など、
- 作図+角度/証明という複合問題が出やすくなります。
中2で、「手順を見ないでスラスラ描ける」レベルまで作図を仕上げておくと、
中3では作図そのものには時間を取られず、その後の計算や証明に集中できるようになります。
14-4. 親世代の「受験大丈夫?」への答えとして
「うちの子、図形が苦手だけど受験大丈夫?」という不安はとてもよく聞きます。
その不安への答えとして、次のように考えてもらうとイメージしやすくなります。
- 今:「角度テンプレ」「合同条件」「作図の型」の3つを、中2の定期テストレベルでいいので固める。
- 中3:その土台の上に「相似」「円」「三平方の定理」の応用問題を積み上げていく。
- 受験直前:中2〜中3の図形の総合問題(過去問・予想問題)で仕上げる。
つまり、中2図形は、
- 「図形センスを見る試験」ではなく、
- 「中3・受験図形のための基礎トレーニング」
という位置づけです。
- 「図形が苦手だと受験ヤバいよ」ではなく、
「今の中2図形をやっておくと、中3の図形がすごく楽になるよ」と、“先行投資”として声をかける。 - テスト勉強のときは「全部仕上げる」ではなく、
「まずは角度テンプレだけ完璧に」「今日は作図だけ」のようにテーマを絞ると、手ごたえを感じやすくなります。
「今の中2図形を、高校受験にどうつなげていけばいいか」を全教科のロードマップとして整理したい場合は、
【保存版】高校受験の効率的な勉強方法|成績が伸びる順番と科目別のやり方(中1〜中3ロードマップ) が役立ちます。
数学にしぼって、「中3の1年間でどの順番で何を仕上げるか」を知りたいときは、
【中3数学】高校受験 合格ロードマップ|平日45–60分×8週間で“40→80”/誤答DB+3分見直しで失点ゼロへ もチェックしておくと、中2図形の位置づけがよりクリアになります。
15. FAQ(よくある質問)
Q. 補助線が思いつきません
A. 入試レベルの難問は別として、中2の定期テストでは「よくある2〜3パターン」を真似できれば十分です。この記事で紹介した角度テンプレの中にある補助線(平行線を引く/三角形を作る など)を、まずはそのままマネしてみてください。
Q. 証明の文章が書けません
A. いきなり全部書こうとすると挫折しやすいので、「はじめ/真ん中/最後」だけに分けて練習します。
・はじめ:「△ABCと△DEFにおいて〜」
・真ん中:「したがって,◯◯なので,△ABC≡△DEF(SASより)」
・最後:「よって,対応する角は等しいから〜」
この3ブロックの“型”をノートに写してから、問題に当てはめていくイメージです。
Q. 学校ワークと塾教材どちらが優先?
A. まず学校ワークを最優先にしてください。定期テストはほぼ学校ワークから出題されます。そのうえで時間と余力があれば、塾教材や市販問題集で「類題を1〜2問だけ追加」するくらいでOKです。
Q. 図形が苦手なら、塾と通信教育どちらが先ですか?
A. ご家庭の状況によりますが、「まずは学校ワーク+家庭での図形ルーティン」を整えるのがおすすめです。そのうえで、
- 「解説動画でゆっくり理解したい」→ 通信教育・オンライン塾
- 「その場で質問しながら進めたい」→ 通塾型の塾
というように、お子さんのタイプと生活リズムに合わせて選ぶと失敗が少なくなります。
Q. 作図は練習してもテストに出ないこともありますが、どこまでやるべき?
A. 作図は、「垂直二等分線」「角の二等分線」「平行な線」の3パターンがスラスラ描ければ十分です。
・この3つは入試問題でもそのまま出ることがあります。
・また、図形の証明や応用問題で“前提条件”として使われることも多いです。
定期テスト前に「各2回ずつ」練習して、手順を見ずに描ける状態を目標にしましょう。
Q. 定期テストと実力テストで対策は違いますか?
A. 基本は同じですが、重点が少し変わります。
- 定期テスト:学校ワーク+授業プリントを完璧に。
→ 角度テンプレ・合同条件・作図の型を範囲内で確実にできるようにする。 - 実力テスト:複数単元が混ざった問題が出やすい。
→ 中1の図形(平面図形・作図)や、これまでのミスノートの見直しも合わせて行うと効果的です。
Q. 図形だけ極端に苦手で、他の単元は普通です…それでも大丈夫?
A. 中2の段階なら、十分リカバリー可能です。ただし、放置すると中3の「相似」「三平方の定理」で一気に苦しくなる単元でもあります。
このページの「頻出パターン10問」「角度テンプレ」「合同・証明テンプレ」「作図の型」の4つを、テスト2〜3回分かけて少しずつ仕上げていけば、受験レベルの図形にもつながっていきます。
Q. 親が数学が苦手で、教える自信がありません
A. 保護者の方がすべてを理解して教える必要はありません。このページを一緒に見ながら、
- 「今日はどのテンプレを使う?(角度/証明/作図)」
- 「どの問題で止まった?そこだけ一緒に図を見てみようか」
といった「質問役」として関わっていただくだけでも十分です。
どうしても難しい説明部分は、学校や塾、通信教育の解説動画に任せ、家庭では“続ける仕組み”を一緒に作る役割を担っていただければOKです。
Q. どのくらいできれば「高校受験に間に合うレベル」と言えますか?
A. 目安として、
- 頻出パターン10問のうち、角度・合同・作図の基本問題は安定して正解できる
- 合同証明のテンプレ(書き出し〜結びまで)を、1〜2パターンなら白紙から書ける
- 垂直二等分線・角の二等分線・平行線が手順を見ずに作図できる
この3つがクリアできていれば、中3で相似・三平方に進んでも十分戦える土台ができていると考えて大丈夫です。
16. まとめ
図形は「センス」ではなく「型」です。
角度のテンプレ → 証明テンプレ → 作図 → ミスノート の順に進めれば、定期テストの得点力は着実に上がります。
まずは頻出パターン10個と角度テンプレから始めて、1週間の短期集中で仕上げていきましょう。
